内容説明
イスラム世界は現在、激しく自己主張し、現代世界に決定的な影響力を持つに至ったが、イスラム教徒の行動の核には、独自の神観念に基づく、宗教思想が存在する。厳格な唯一神アッラーの下、宗教共同体ウンマを形成して高度に体系化されたその思想の現代までの流れを概観し、今日的な視点に立って、真のイスラム理解を提供する。
目次
第１章 イスラム思想の原点
第２章 イスラムの律法
第３章 シーア派の潮流
第４章 イスラム神秘主義と民衆信仰
第５章 現代のイスラム復興運動
感想・レビュー
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pippi
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1986年出版。朝日カルチャーセンター大阪講座「イスラム思想の本質」(1985年1〜3月)をまとめたもの。上梓より四半世紀以上経過しているが、中東の現況理解の基礎にはなる。イスラム神秘主義「スーフィズム」の講に、仏教の覚りを重ねた。神アッラーは絶対唯一の存在であり、人は誤りを犯しやすい者であるからこそ、神が授けた法を守り従はねばならぬ。数学の公理の如きこの大前提を以てみれば、イランでの革命後の政治体制は、イスラム法学者による“監視”か“守護”か。立脚点をイスラム内外どちらにとるかで、見方は全く変わってくる2012/08/01
