出版社内容情報
皆さんはM&A(Mergers and Acquisitions「合併及び買収」)に対してどのような印象をお持ちでしょうか?
大手同士が合併してさらに大きくなったり、いわゆるハゲタカファンドが仕掛ける敵対的買収だったり、立ち行かなくなった企業がどこかの会社の傘下に入ったりするような大手企業しか行わない雲の上の話をイメージされるかもしれません。
中小企業経営者の認識はM&Aの仲介会社が積極的に活動してきて、中堅企業や中小企業のM&Aも活発にし始めたイメージに変わってきているかもしれません。
また、学生の方であればM&Aコンサルタントというと給料が飛びぬけて高い花形のイメージをお持ちかもしれません。
しかし、本書でご紹介するのは昔からよく知っている相手と行う小さな企業同士のM&Aです。
仲介会社の入る余地も無いくらい親しい相手とのM&A。でもどうやって進めて良いかわからない。そんな方に読んでいただきたくしたためました。
本書でご紹介する企業及び取引内容は全て架空のものではありますが、どれも私が現場で立ち会ったものをモチーフにしています。
華々しさとはかけ離れた内容ではありますが、より現場のイメージをお伝えできるようにストーリーを交えて構成しましたので気軽に読み進めてみてください。
内容説明
中小企業のM&Aでは自分で取引先や同業者などから相手方を探すケースも多いです。しかし、相手が見つかっても実際にどう進めたらいいかわからない。本書では相手が決まった後の契約の進め方や破談を防止するためのポイントをお伝えします。取引先や同業者とのM&Aの特徴である「この相手以外に候補はいない」「相手の人間性をよく知っている」「成立させることが大前提でお互い落としどころを探している」の3点を前提に実際にあったM&Aをモチーフにし、ストーリーを交えながら解説します。
目次
第0章 スモールM&Aはこうやってはじまる
第1章 相手方を探す前にすること
第2章 M&Aの売却代金はどう考えたらよいか?
第3章 M&Aの契約はどこから進めたらよいか?
第4章 契約はどこまできっちりするべきか?
第5章 買収監査のポイント
第6章 M&Aの契約はここがポイント
第7章 M&Aの成立は次のスタート
著者等紹介
鉄本一生[テツモトイッセイ]
1979年広島県生まれ。中小企業診断士・M&Aアドバイザー。池永経営株式会社取締役、池永経営会計税理士法人所属。2004年池永会計事務所(現池永経営会計税理士法人)入社。2017年中小企業診断士試験合格。池永経営会計事務所に入社後、所長秘書・会計監査・営業・システム・経営企画・コンサルティング・セミナー講師等、所内でも他に類を見ないほど様々な業務に従事。2008年に社内M&A担当者となり、2011年に初めて事業譲渡による事業承継に携わる。以降、毎年数件のM&Aを成立に導き、年間で手掛ける事業承継・M&Aに関わる相談は30件を超える。これまでの経験を活かし、現在は主に会社経営・事業承継に関するコンサルティング、M&Aなどを担当。中小企業経営者のほか、事業承継・M&Aをサポートする士業や金融機関からも相談の依頼が多く寄せられている
池永章[イケナガアキラ]
1959年広島県生まれ。横浜国立大学経営学部卒業。税理士・経営コンサルタント・NLPマスタープラクティショナー。池永経営会計事務所所長。1985年に池永会計事務所を開設して以来、収益改善会計、キャッシュの残る財務コンサルティングを実行し、中小企業経営者の参謀役となっている。心理学を応用したマーケティング指導、経営サポート、会議指導も精力的に行い、年間30回以上のセミナーを実施(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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