内容説明
千年の時をこえ、「百人一首」の歌たちは、私たちの現代に飛翔する!詠みびとは、百人一首で何を伝え、遺したのか。
目次
契りきな互みに袖を絞りつつ 末の松山波越さじとは(清原元輔)
心あてに折らばや折らむ初霜の おきまどはせる白菊の花(凡河内躬恒)
わたの原こぎいでて見れば久方の 雲ゐにまがふ沖つ白波(法性寺入道前関白太政大臣)
来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに 焼くや藻塩の身もこがれつつ(権中納言定家)
風そよぐ奈良の小川の夕暮れは みそぎぞ夏のしるしなりける(従二位家隆)
人もをし人も恨めし味気なく 世を思ふゆゑにもの思ふ身は(後鳥羽院)
恋すてふわが名はまだき立ちにけり ひと知れずこそ思ひそめしか(壬生忠見)
世の中よ道こそなけれ思ひ入る 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる(皇太后宮大夫俊成)
陸奥のしのぶもぢずりたれゆゑに 乱れそめにし我ならなくに(河原左大臣)
春すぎて夏来にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山(持統天皇)
ちはやふる神代も聞かず龍田川 かれくれなゐに水くくるとは(在原業平朝臣)
なげけとて月やは物を思はする かこち顔なるわが涙かな(西行法師)
世の中は常にもがもな渚こぐ あまの小舟の綱手かなしも(鎌倉右大臣)
あらざらむこの世のほかの思ひでに いまひとたびのあふこともがな(和泉式部)
番外編 係助詞“ぞ”の活用
著者等紹介
伊東眞夏[イトウマナツ]
広島県生まれ。早稲田大学文学部卒業。在学中、にっかつロマンポルノの脚本で注目される。映画シナリオ多数。その後、小説家に転向(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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