目次
第1部 理論(人格形成障害としての境界例;境界例の心理検査―文献展望;境界人格構造(Kernberg,O.)について
Kernberg理論の修正と補足)
第2部 心理療法とロールシャッハテスト(事例検討;総合的検討と考察)
第3部 ロールシャッハテスト上のあらわれ(量的資料の検討;一次過程思考のあらわれ―逸脱言語表現を中心に;原始的防衛;現実検討力 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なっしー
1
タイトル通り、境界例について詳しく知ることができた。結合型、併存型のことも書かれている。しかし、本書を読んだだけでは実際の臨床場面で見分けることは難しい。そして、著者が最後に、「病理や人格発達の水準を固定的に考えるべきでない」と述べているように、その人の持っている特性や傾向について知ることが何よりなんだと思った。併存型なのか結合型なのか、病理が重いのか軽いのか、こうした単一的な見方は危険すらあるのだろう。ロ・テ実施者じゃなくても必読書だろうし、何度も再読したいところ。2021/01/01