内容説明
情緒的相互交流は精神分析的心理療法の営みのなかに常にそこにあり、治療プロセスに密接に関連しながら時間的流れのなかで変遷を続けている。治療者と患者はつながり、それらの流れをつなげていき、そしてまた解離された流れからつながりながら浮かび上がることでそれを生き、患者の自己の体験の幅を広げていく。
目次
第1部 環境の中に居場所を見つけること(自分が自分で居られるために―摂食障害患者の治療から;ライ麦畑のつかまえ役―境界例患者の治療から;「あらかじめ失われた母」の病理)
第2部 関係の中で外傷の意味を理解すること(関係理論からみた対象、主体、間主体性;外傷理論からみた解離性障害の治療;自己愛と攻撃性―怒りの向こう側にあるもの)
第3部 「つながること」と「つなげること」(つながること、つなげること―関係論からみた意識と無意識;精神療法における希望の在り処について―反復強迫からの脱出をめぐって;「つながること」と「つなげること」と「つながりながら浮かび上がること」)
著者等紹介
横井公一[ヨコイコウイチ]
1957年香川県生まれ。2003年関西福祉科学大学大学院社会福祉学研究科。専攻、精神医学・精神分析。現職、微風会浜寺病院(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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