内容説明
「新しい社会的養育ビジョン」を背景に里親委託が推進されている現在、里親と委託児童についてはさまざまな検討が進んでいる。しかし、それ以外の里親家庭の構成員、特に里子受け入れで複雑な感情をもつであろう「実子」に関する研究は、ほとんどみられない現状である。これまで光が当たっていなかった実子に着目し、彼らがどのように里親家庭で成長するのか、折々にどのような意識を持つのかを、インタビュー調査から明らかにする。
目次
序章 里親家庭の実子を研究する目的
第1章 里親の実子とは何か―国内外研究の検討
第2章 里親家庭における里親の実子の意識
第3章 里親養育の開始の際の実子の年齢による意識変容のプロセス
第4章 里親の実子が持つ主観的なきょうだいの境界とその変化
終章 里親家庭の実子を生きるとは
著者等紹介
山本真知子[ヤマモトマチコ]
1982年東京都生まれ。2005年青山学院大学文学部教育学科卒業。2012年日本女子大学大学院人間社会研究科社会福祉学専攻博士前期課程修了。2015年日本女子大学大学院人間社会研究科社会福祉学専攻博士後期課程修了、博士(社会福祉学)。独立行政法人日本学術振興会特別研究委員(DCl)、田園調布学園大学子ども未来学部助教を経て、現職、大妻女子大学人間関係学部人間福祉学科専任講師。社会福祉士、保育士、幼稚園教諭。専門は、子ども家庭福祉、社会的養護(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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