内容説明
『精神科養生のコツ』待望の大幅改訂版!半世紀を超える臨床の年月が導いた「心身不二」の境地。すべての人生物語の完成を願う、著者畢生の「養生のエンサイクロペディア」、ここに誕生!
目次
養生のための物語
『感じる』
『緩む』
『陰と陽』
『骨格』
呼吸
『動く』
寝る
『気と経絡』
『トラウマの治療』
『愛着障害』
『フィードバック』
『フィードバック』以外の養生の工夫
こころの養生法
症状の中に自然治癒力の働きを見つける
『養生のための図柄』
薬など
いろいろな症状や病理への対処
「治療」との付き合い
著者等紹介
神田橋條治[カンダバシジョウジ]
1937年鹿児島県加治木町に生まれる。1961年九州大学医学部卒業。1971~72年モーズレー病院ならびにタビストックに留学。1962~84年九州大学医学部精神神経科、精神分析療法専攻。現在、鹿児島市伊敷病院(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
53
【50年を超える年月の間、養生観は徐々に変わったが、芯にある初志は変わらない】治療や養生を考える時に「心身は不二である」とする著者が、患者と共に考え工夫してきた養生法を紹介する。巻末に索引。2019年刊。《著者の好きな養生法》①熟練や特別な知識がいらず、自分でできて、人に教えられる。②お金や道具がいらず、いつでも・どこでもできる。③天然の食品や自然の物以外を、できるだけ体内に入れない。<この本での「養生のコツ」の基底にあるのは、「原子生命体の機能を呼び戻しましょう」との呼びかけであるとの気づきです>と。⇒2024/09/11
PyonPyonTokage
9
沢山の患者を見てきた神田橋先生の経験則が詰め込まれた本。医学的根拠を重視する人にはあまり向いていない本なのではないかと思う。向き不向きがかなりあるけれど、私には向いている気がする。難解で理解し切れない部分もあったけれど、理屈というより、感覚で納得出来る部分が多い。 病気が悪くなった時にはその人の健康な時の特徴と正反対の雰囲気になるが、健康な時の様子はメッキであり、病気になると地金が出るのだと考えるのは間違いである、という部分に救われた。ちょっと死んでみる、もよくやっているので感覚的に理解しやすかった。2023/05/28
ひろか
9
本当に心身の養生。中身だけ取るとスタンダードと違いすぎるので、違和感のある人もいるのかもしれないが、突き抜けているところもあるし、目の前の患者さんのための工夫がつまっている。EMDRやTFTも出てきていて、エビデンスを否定しているわけではないように思う。2019/05/12
Asakura Arata
7
すでに悟りの境地に達した感じ。入江指テストは、今いろんな場面で試しているが、確かに自分の体の反応を見るには確かに良いかもしれない。私も開業してやりたいことを思い通りできる立場なので、紹介されているいくつかの方法は、外来で試していきたい。2019/05/12
すみ子
5
坂口恭平さん経由で興味が湧き購入。養生法に関する本だが、内容は多岐に渡り人によってはスピリチャルだと感じるような内容も。病気になってしまった人はまず「気持ちいい」「気持ち悪い」を感じる体のセンサーが壊れているから、その部分を自分で開発していくことが大切という主張は目から鱗だった。「……すべき」や「……には(不快だが)賛成できる」といったことばかりしてきたから、自分のセンサーが育たなかったのかもしれない。“体のセンサーを鍛えるための本“として読むと、全ての内容に合点がいくようになった。2021/09/27