内容説明
人間のこころは、胎牲期から乳幼児期にかけて重要な発達の基盤が作られる。そのエビデンスが臨床から神経科学にいたる領域において集積されてきており、「乳幼児精神保健」の意義は、いっそう重要性を増している。発達障害をもつ乳幼児や死亡率の高い乳幼児虐待へのアセスメントと介入、育児不安をもつ養育者とその乳幼児へのアプローチ、代理養育(保育士、里親)の質など、いくつもの重要な乳幼児精神保健の課題がある。本書はそうした課題を理解し、乳幼児のこころの発達を支えるためのテキストブックとして編まれた。クリニックや病院、母子健康センター、児童養護施設、保育園など、さまざまな場所で、乳幼児のこころの健康を支える仕事に携わるすべての方々の手引きとなる1冊である。
目次
セクション1 総論:乳幼児精神保健の基礎(乳幼児期の発達の諸側面;発達に影響を及ぼす危険因子と保護因子;支援の基礎となるアセスメント)
セクション2 各論:乳幼児の精神病理・病態・治療(乳幼児の精神病理とさまざまな病態;乳幼児のこころの治療と支援)
著者等紹介
青木豊[アオキユタカ]
1985年国立山口大学医学部卒業。東海大学医学部精神科学教室、チューレイン大学精神科、相州メンタルクリニック中町診療所院長などを経て相州乳幼児家族心療センター長、目白大学人間学部子ども学科および同大学院生涯福祉研究科教授。医学博士
松本英夫[マツモトヒデオ]
1987年浜松医科大学大学院医学研究科修了。同大医学部精神神経科講師、東海大学医学部精神科助教授などを経て2006年より東海大学医学部専門診療学系精神科学教授。医学博士、臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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