出版社内容情報
精神分析とは何か,そして精神分析家であるとはどういうことか。絶えず本質的な問いを発し続けてきた著者が,フロイトや日本の先達と彼らの言説を通して語らい,精神分析というできごとと語らうなかで浮かび上がる格闘の軌跡。それはさらなる創造的な営みへの出発点でもある。
目次
第1部 精神分析概念との語らい(エディプスのとば口;ナルシシズムと心的な死;「超自我」再考)
第2部 フロイトとの語らい(鼠男の治療記録―フロイトの悲劇;フロイトの疚しさ―「終わりある分析と終わりなき分析」にみるフロイトの限界)
第3部 日本の精神分析との語らい(「『自分』と『甘え』」再考;「甘え」理論の対象関係論的含蓄;「見るなの禁止」とは何か)
第4部 精神分析というできごととの語らい(夢みることと精神分析;精神分析の非対称性について―ウィニコットの視点から;「劇的瞬間」と「精神分析的瞬間」)
著者等紹介
藤山直樹[フジヤマナオキ]
1953年福岡県に生れる。幼少期を山口県の瀬戸内海岸で育つ。1978年東京大学医学部卒業。その後、帝京大学医学部助手、東京大学保健センター講師、日本女子大学人間社会学部教授を経て、上智大学総合人間科学部心理学科教授。東京神宮前にて個人開業。国際精神分析学会(IPA)訓練精神分析家、日本精神分析協会運営委員。日本精神分析学会運営委員。専攻、精神分析(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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