解離の構造―私の変容と“むすび”の治療論

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  • サイズ A5変判/ページ数 240,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784753310081
  • NDC分類 493.74
  • Cコード C3011

出版社内容情報

解離性障害はその症候の多彩さから,統合失調症をはじめ,不安障害や気分障害,パーソナリティ障害などと誤診されることが少なくない。本書に収められた豊富な症例により,読者は解離の症候学や病態への理解を深めるであろう。

内容説明

解離性障害の診断は実際には簡単ではない。本書で述べる多くの症候が初期統合失調症にみられる症状ときわめて類似しているため、統合失調症と誤診される可能性は高いのである。解離性障害であるか否かについて正しい判断をするためにも、解離の症候学や病態への理解はさらに普及されなくてはならないであろう。

目次

第1部 解離の症例(ヒステリーの時間・空間性障害についての一考察;意識変容を呈した解離性障害の一症例―解離性意識変容の主観的体験構造について ほか)
第2部 解離の症候学と構造(解離性幻聴;解離性幻視 ほか)
第3部 解離性障害と統合失調症(解離性障害とシュナイダーの一級症状;初期統合失調症(中安)は統合失調症の初期段階か)
第4部 解離の治療論(解離の治療 総論;解離と「ボーダーライン」 ほか)

著者等紹介

柴山雅俊[シバヤママサトシ]
1953年愛知県生まれ。東京大学医学部卒業。医学博士。虎の門病院精神科医長、東京大学医学部精神神経科講師を経て、東京女子大学現代教養学部人間科学科心理学専攻教授。専門は精神病理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

またの名

9
古い分類ではヒステリーと呼ばれた解離性障害の研究書。文学的な風味の感じられたちくま新書での記述よりも専門的に細かい議論が行われているので、新書でフワッとしか把握できなかった箇所もよりクリアに。発達障害問題で関心を集めた統合失調症や境界例等との識別に関しても、他/自、空想的/現実的といった構造的な差異の説明にかなり力を入れていて、初期統合失調症・一級症状概念の検討は丹念で慎重。天使についての説明(オカルト的じゃない意味で)を患者に与えることである程度安定した症例を読んでから表紙を見直すと、それなりに感動的。2015/03/13

kisametan

3
第3章「交代人格の治療論」を読んで号泣してしまいました。やはり当事者だからでしょうか?一度罹患すると完治が難しい「解離性同一性障害」ですが希望を持って生きる道を探りたいと思います。著者の柴山先生に心から感謝!2011/03/21

ひかるちん

2
正直言うと、素人の私には難しい本でした。1つ1つ理解しながら読み進める私は、読み終えるのにもの凄く時間が掛かりました。だから…と言って良いのかな?「解離」になる過程や原因、「解離」の意味や状態が良く理解できました。『解離の構造』というタイトル、そのままの本です。分からなかったことや知らなかったことが理解できていくという意味では、勉強にもなるし楽しい本だと思います。2012/03/12

りん

1
心理学については、まだまだ勉強中。おこがましいので、本の感想は割愛させていただきます。2018/04/11

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