出版社内容情報
現代の百科全書派の哲学者、
その主要著作を読み解く完全講義、ここに開講。
フランス現代思想全盛期を代表する巨星、かつポストモダンと一線を画する百科全書派の哲学者・文人であるミシェル・セール。
西洋近代のはるか古層まで遡行し、神話や寓意詩の叡智から現代を予見したその驚くべきヴィジョンを、第一人者が徹底して明解に読み解くシリーズ第1弾!!
あらゆる人間が寄食者parasiteである――とは何を意味するのか? ホメロス、『創世記』、『寓話』、モリエール、ルソー、プラトン、ライプニッツ……古今の書物を渉猟し、貨幣経済や社会の起源、異教主義的世界観とユダヤ=キリスト教神秘主義の深奥に迫ったミシェル・セールの傑作『パラジット』を、ふんだんな新訳と現代的解釈で再生する、まったく新たな人文知への招待!
【目次】
イントロダクション
一、『パラジット』の魅力
二、パラディグマ(範型)の問い
三、「一なるもの」と《魂》の問題
四、ローマ――薄明のキリスト教
五、綴りと概念――第三項としての字母
六、ドクサを戒める
七、ロゴスの根源にて――詩・文芸・神話
八、復権するペイガニズム
Column 獣道(けものみち)の先に── ミシェル・セール研究会随聞記
第一章 『パラジット』第一部を読む
一、等価交換と社会
二、パラジットの三層構造とその循環
三、食客・生物学・寓話
四、マルチパースペクティヴな対話・駆け引き
五、寓話=比喩(パラボル)の迷宮
六、パラディグマとストイケイア
七、セールの企図――三項のマルチパースペクティヴな統合
八、荒天のなかでの航海――ノイズのうちに身を置くこと
九、循環的に入れ替わる寄生関係
一〇、寄生者・食客・ノイズ
一一、「熱い/冷たい」、「ある/ない」
一二、学問の発展と「漸減する生産性」
一三、ネゲントロピー的なもの
一四、可換的な三項と《三項の交換》とプラトンの想起説
一五、ジラールのスケープゴート論――圧縮された神話
一六、無限小と偶然性、連続性
一七、他者――包摂/排除される第三者
一八、万人は万人に対して寄生者である
一九、寄生者としての王――強者なのか、弱者なのか
二〇、言葉と物の交換――謝礼を言葉で支払うこと
二一、根源にあるもの――言葉と言葉の交換
二二、神々は饗宴する
二三、跛行者(はこうしゃ)たち
二四、物語、記憶術の起源
二五、上部構造と下部構造の交差交換
二六、情報社会を予見する
二七、第三世代のサイバネティクス
二八、火の者たち、場所の者たち
二九、合流点=モナドとその《わき para》
三〇、五旬節――回帰するペイガニズム
三一、ダイモン的な作用体
三二、第一のシステム――ライプニッツのシステム
三三、第二のシステム――ヘルメスのシステム
三四、第三のシステム――五旬節の図式



