出版社内容情報
なぜ脅威は外からやって来ると考えるのか。外来種を「侵略種」とみなし駆除対象とする論理を通じて、排外主義的な「国境」策定化を生み出す倫理とレトリックを検討し、国家による動物と人間の統治の実態を暴く領域横断的論集。 なぜ外来種を駆除しなければならないのか? 移民・外国人を排除・嫌悪するのはなぜか?脅威は「外」から来ると考えるのはどうしてか?
外来種を侵略者と読み替える「国境」の論理――それが生み出す、人間と人外の動物への「排外主義」とは何か。
「人新世」や「多元的存在論」など、人間と自然の関係を再検討する諸概念・研究を手がかりに、既存の外来種論の見直しを図る人文社会科学からの応答である。
種が侵略者となるとき
いと(わ)しい存在の管理を超えて
外来種生態学、あるいは、存在多元論の探究
客か厄か賊か ― 種に印づけられた倫理と植民地主義による「侵略的他者」の理解
ユダの豚 ― サンタクルス島の「野生化」豚殺し、生政治、ポスト商品物神
帰属の大活劇 ― 多種世界における市民権の非登録化
よそ者を迎えて ― 繁殖の脅威論と侵略種
楽園と戦争 ― アルド・レオポルドと復元生態学におけるレトリックの起源
根無し草の根を育てる ― ピーター・ケアリーの『異星の快楽』にみられる侵略種と不気味な生態系
原注
参考文献
訳者あとがき
ジェームズ・スタネスク[ジェームズ・スタネスク]
著・文・その他/編集
ケビン・カミングス[ケビン・カミングス]
著・文・その他/編集
井上 太一[イノウエ タイチ]
翻訳
内容説明
なぜ脅威は「外」から来ると考えるのか?外来種を侵略者と読み替える「国境」の論理―それが生み出す、人間と人外の動物への「排外主義」とは何か。本書は、「人新世」や「多元的存在論」など、人間と自然の関係を再検討する諸概念・研究を手がかりに、既存の外来種論の見直しを図る人文社会科学からの応答である。
目次
序章 種が侵略者となるとき
第1章 いと(わ)しい存在の管理を超えて
第2章 外来種生態学、あるいは、存在多元論の探究
第3章 客か厄か賊か―種に印づけられた倫理と植民地主義による「侵略的他者」の理解
第4章 ユダの豚―サンタクルス島の「野生化」豚殺し、生政治、ポスト商品物神
第5章 帰属の大活劇―多種世界における市民権の非登録化
第6章 よそ者を迎えて―繁殖の脅威論と侵略種
第7章 楽園と戦争―アルド・レオポルドと復元生態学におけるレトリックの起源
第8章 根無し草の根を育てる―ピーター・ケアリーの『異星の快楽』にみられる侵略種と不気味な生態系
感想・レビュー
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saladin
takao
yo_c1973111
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