内容説明
フェルメールの描いた『天文学者』のモデルはスピノザである。「永遠」の観念をめぐる極上の思想サスペンス。画家と哲学者の出会い、そして「永遠」の創造。二人の秘められた共通性に肉薄する。
著者等紹介
マルタン,ジャン=クレ[マルタン,ジャンクレ][Martin,Jean‐Clet]
1958年生まれ。フランスの哲学者、小説家。ドゥルーズ、ボルヘス、ファン・ゴッホ、アリストテレスを論じた著作などで知られる
杉村昌昭[スギムラマサアキ]
1945年生まれ。龍谷大学名誉教授。フランス文学、フランス思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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テトラ
16
スピノザの『エチカ』を適宜引用しながら、フェルメールの絵画やスピノザの思想に共通してみられる〈永遠〉の観念に迫る内容。美術が好きな人も、哲学に興味がある人にも充実した新しい視点を与えてくれるのではないかと思う。もっとスピノザの思想について勉強してから再読するつもり。2015/12/25
yuki
10
キリスト教が絡むと途端に難解になる。壁がある。今年度は宗教についてもいくらか学ぼう。2015/04/04
つゆ
9
フェルメールとスピノザに交流があったのでは?ということを示唆させる本。 スピノザはレンズ磨きとしての腕が優秀で、そのレンズを使い赤血球が発見されたとのこと!!! 「あるものを善と判断するがゆえにそれに向かって努力し、それを欲し、それを追い求め、それを欲望するのではなくて、反対に、あるものを欲し、追い求め、欲望するがゆえに、それが善であると判断するのである」2023/03/12
スミレ雲
5
【図書館本】芸術と哲学、同い年の二人の類似性を探る旅。それぞれをもっと知りたくなった。2018/10/01
うさぎ
3
スピノザをよく知らない私にはちょっとしんどかったです。でもすぐに読めます。2017/07/06