内容説明
9・11以後のアメリカ新戦略、中国の台頭…グローバリゼーションの展開をふまえ、アジアにおけるカルチュラルスタディーズの第一人者が、欧米理論を応用するのではなく、アジアの国同士の比較・検証によって新たな理論と実践を押し開く。日中台韓インド…の「内なる米国」を問い直し、真の脱植民地、脱帝国への道を探る。新しい竹内好論を収録。
目次
日本語版へのまえがき―蠢動する植民地の亡霊
序章 グローバル化と脱帝国(領域;立論 ほか)
1 脱帝国―51クラブ及び帝国主義を前提とする民主運動(問題意識;51クラブを読む ほか)
2 アジアを方法とする―「脱亜入米」を超える知識状況(問題意識:「脱亜入米」;「西洋」問題 ほか)
補論 竹内好一九六〇年「方法としてのアジア」を読む―目下の知識構造の省察として
終章 中華帝国ヒエラルキー下の漢人による人種差別
著者等紹介
陳光興[チェングァンシン]
1957年生まれ。台湾の交通大学教授。社会文化研究所に所属、アジア太平洋/文化研究室の責任者。かつて(台湾)新竹の清華大学にも20年間勤めた。その他、シンガポール大学顧問客員研究員、韓国延世大学と北京清華大学の客員研究員、上海大学の客員教授などに任ぜられる。また『台湾社会研究季刊』のメンバーであり、雑誌Inter‐Asia Cultural Studies:Movementの共同編集委員。ここ数年は、二つのプロジェクト「西の天と東の土―インド中国社会思想対話」と「アジア現代思想計画」にも携わっている
丸川哲史[マルカワテツシ]
1963年生まれ。明治大学政治経済学部・同大学大学院教養デザイン研究科所属(東アジア文化論・台湾文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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