出版社内容情報
新たな知の探求へ
そしてエピステモロジーの冒険へ
思想誌『VOL』の第5号は、エピステモロジー(科学認識論)を特集する。震災後の世界で明らかになったのは、いまこそ科学、つまり私たちの「自然に対する認識の枠組」を根本から変えるときである、ということではないか。〈知〉の攪乱・交雑を生じさせ、近代的な〈知〉の枠組に揺さぶりをかけるべく、第一線のエピステモローグたちが才筆をふるう。
【執筆者】
金森修、小泉義之、米虫正巳、近藤和敬、P・ジロ、J=T・ドゥサンティ、中村大介、西迫大祐、G・バシュラール、A・バディウ、原田雅樹、檜垣立哉、松本潤一郎、三宅岳史、村澤真保呂、森元斎、B・ラトゥール、S・ローラン
【目次】
1.宣言/問題提起
・宣言文(近藤和敬&森元斎)
「来たるべきエピステモロジー」
・近藤和敬
「カヴァイエスの問題論的観点からみた科学的構造の生成
――来るべきエピステモロジーのために」
2.真理論
・中村大介
「問題としてのイデアと-なる〈宇宙〉
――アルベール・ロトマンのハイデガー読解」
・原田雅樹
「数学と哲学における操作、対象、経験
――フッサールのノエシス-ノエマ相関とグランジェの操作-対象双対」
・ジャン=トゥサン・ドゥサンティ(中村大介訳、解題)
「エピステモロジーとその身分」
3.経験論
・ガストン・バシュラール(森元斎訳、解題)
「相対論概念の哲学的弁証論」
・三宅岳史
「カオス研究前史と決定論をめぐる論争
――初期値鋭敏性と特異点に関する哲学的考察」
・森元斎
「経験の雫
――経験論的エピステモロジーを展開するために」
4.主体論
・ステリン・ローラン
「シモンドンにおける存在の問いとしての個体発生」
・パスカル・ジロ(近藤和敬訳、解題)
「科学とイデオロギーのあいだ
――ルイ・アルチュセールと主体の問い」
・アラン・バディウ(松本潤一郎訳、解題)
「ジャン=ポール・サルトル(1905-1980)」
5.社会論
・金森修
「エピステモロジーに政治性はあるのか?」
・西迫大祐
「フーコー、ベルヌーイ、ダランベール
――天然痘の予防とリスクについて」
・ブルーノ・ラトゥール(村澤真保呂訳、解題)
「〈社会的なもの〉の終焉
――アクターネットワーク理論とガブリエル・タルド」
6.鼎談
・小泉義之/米虫正巳/檜垣立哉
「ドゥルーズ哲学をエピステモロジーとして読む」
執筆者・訳者一覧
内容説明
知のテクノクラート化のもとで失われた“概念の哲学”を再びこの手に―思想誌『VOL』の第5弾。新たな現実からの予測不可能な問いに身を捧げ、次代の知の探求へ、そしてエピステモロジーの冒険へ!真理は自然に内在する。
目次
1 宣言/問題提起
2 真理論
3 経験論
4 主体論
5 社会論
6 鼎談