内容説明
骨董をめぐる青山二郎と小林秀雄の確執をはじめて本格的に論じ、第6回三田文学新人賞を受賞した労作。小林秀雄の“批評の誕生”の現場に迫る鋭い論考。
目次
第1章 お伽ばなしの王様―青山二郎からはじまる(美意識の球体からの脱出;骨董、あるいは「物質に対する情熱」;李朝陶磁をめぐる遡行 ほか)
第2章 霊の戦―大戦下、小林秀雄の地獄の季節(『戦争と平和』―海と溶け合ふ太陽;『当麻』―架空のオペラ;『「ガリア戦記」』―祖先ゴオル人達 ほか)
第3章 死の骨董―小林秀雄はなぜ青山二郎と訣別したか(骨董論の痼り;死の物質化としての骨董;死のヴィジョン ほか)
著者等紹介
永原孝道[ナガハラタカミチ]
1963年生まれ。作家。1999年、「お伽噺の王様」で第6回三田文学新人賞受賞。同年、『信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス』(新潮社、1999)で第11回日本ファンタジーノベル賞を受賞
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