出版社内容情報
経済的にも環境的にも豊かな欧米の住宅政策とは対照的に、営利主義に走りスクラップ・アンド・ビルドを繰り返してきた日本の住宅建築。ここに至る原因は、人文科学的な知識を無視した明治・大正期の建築教育にあるとし、これについて多角的視点で考察するとともに、わが国が取り組むべき建築教育および住宅建築設計、都市計画のあり方について詳述する。
特別寄稿「明治一五〇年、建築をめぐる言葉の迷走」(建築家・東京大学名誉教授 内藤廣)収録。
戸谷英世[トタニヒデヨ]
著・文・その他
内容説明
人文科学としての建築教育。家づくりが個人の資産形成になる建築家の設計とならない建築士の設計。建築家・東京大学名誉教授内藤廣氏「特別寄稿」「明治150年、建築をめぐる言葉の迷走」。
目次
1 欧米の人文科学としての建築学と日本の建設工学としての建築学(近代日本に渡来した四つの西欧住宅と建築学科の建築設計教育;建築家の誠実業務 ほか)
2 欧米と日本の近代建築教育としての住宅建築設計(近代ルネサンス建築教育の目的;ルネサンスの思想とルネサンス建築教育 ほか)
3 居住者本位か、住宅産業本位か(共同分譲方式の考え方の特異性;住環境の形成と住環境経営)
特別寄稿 明治一五〇年、建築をめぐる言葉の迷走(建築家・東京大学名誉教授・内藤廣)
おわりに 設計および工事監理業務を担う建築士は法令で定められた業務を行うべきである
著者等紹介
戸谷英世[トタニヒデヨ]
特定非営利活動法人住宅生産性研究会理事長。一級建築士、技術士(建設部門)、建築主事資格、国家公務員上級職甲(建築職)、建設省住宅局建築指導課、技術調査官、建築研究所、住宅・都市整備公団、大阪府、愛媛県、インドネシア共和国公共事業省、(財)国土技術開発センター、ABC開発(株)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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