目次
1章 梯子と階段の誕生
2章 人は階段にどんな願いを込めてきたか
3章 世界の文明圏の梯子・階段の歴史
4章 古代の梯子づくりと木工技術
5章 階段にまつわる不思議な疑問点
6章 生活分野における家具的な梯子・階段の歴史
7章 変わり種の梯子・階段
8章 特殊用途の梯子・階段の歴史
9章 梯子と階段の安全性
終章 梯子・階段の機械化と今後の展望
著者等紹介
稲田愿[イナダマコト]
1940年、茨城県日立市に生れる。1963年、千葉大学工業短期大学部木材工芸科卒業。1963~66年、東京都立大学工学部建築工学科、同社会学部・都市社会学講座などで学ぶ。1963年、株式会社Qデザイナーズ入社。以後三〇年間、デザイン事務所のスタッフとして活動。1995年、「IN・SCAPE」設立。歴史的建造物などの家具復元設計などに携わる。その間、日本デザイン学会、建築史学会などに属し、研究に従事。1996年から、法政大学工学部およびデザイン工学部、建築学科の講師を一五年間勤める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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CSA
2
面白かった。階段の「人間の移動を助けるツール」としての掘り下げ、過去の扱い、特に実用的な成り立ちに注目してある。2021/11/01
ひなた
2
★5 梯子・階段の発生から発展、象徴的意味、種類、技術や安全性と幅広い視点で書かれている。図版も多くわかりやすい。階段を扱った本自体が珍しく、これはおすすめ。芥川龍之介の「蜘蛛の糸」が二本柱の梯子ではなく一本の蜘蛛の糸なのはもしやこういう意味?映画「薔薇の名前」の修道院にはこんな特殊な梯子で昇っていたの?と自分の頭の中にあるものと照合しながら読むのも楽しい。2015/06/26
ヒツジ
2
梯子とか階段は物語性があるから好きで、なんとなく手にとった本。興味深く読みました。図版も多くて資料としてたいへん優秀です。2013/04/18
刻猫
1
建築の問題に終始しない、切り口の多さが興味深い。先史時代的な人間と道具の関係に於ける、原初の梯子。儀式性、宗教性とも結び付いた、象徴としての梯子。人との関係から考察する、人間工学で考える梯子の問題。現代において、そして未来においても失われないだろう、梯子の領域。知識を得ることは勿論、道具一つに対するアプローチのやり方も参考になった。2013/05/01
kozawa
1
古今東西の梯子・階段と文化、変化等としては面白く読んだ。ただ、「椅子の発展における原型と伝搬・発達」の存在を求めすぎてないものを探してる感があったり、特に原型変化発達あたりについての論拠あんまり踏み込めてないというかまぁ本書だけ読んで他で使うのは躊躇するレベル。 でも、読んで面白かったという意味では十分楽しんだ。2013/04/07




