内容説明
先人の匠たちがモノにした卓越した道具と技法を、新たな題材の制作をとおして、可能性を提示しようというのが本書の狙いである。新たな技法を創案し、今まで日本では工芸作品として認められていなかった分野にも光を当て、新たな工芸の世界を構築しようと試みた。精緻なメカニズムが外側から見て取れるモーターサイクルを制作の対象に、日本の伝統的技法である「彫鍛金」の技術に加えて、木材や皮革などの素材技法を駆使して作り上げたのがこの「scratch built model」である。1/9という手のひらに乗るサイズの中に、一つの宇宙を創り上げる術をここに解説する。現代を表現する。伝統工芸技法「彫鍛金」の可能性を知っていただきたい思いだ。プロローグより。
目次
第1章 彫鍛金
第2章 リアリティを求めて
第3章 彫鍛金の創造力
第4章 表現を広げる
著者等紹介
高梨廣孝[タカナシヒロタカ]
1941年生まれ。東京藝術大学金属工芸科卒業後、日本楽器製造株式会社(現ヤマハ株式会社)に入社し、ヤマハデザイン部門のプロダクトデザインを担当。ヤマハデザイン研究所長、ヤマハ株式会社取締役を経て、静岡文化芸術大学デザイン学部教授を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- シークの至宝 <CD>