目次
平成十九年
平成二十年
平成二十一年
平成二十二年
著者等紹介
榎本好宏[エノモトヨシヒロ]
昭和12年東京生。昭和45年、「杉」創刊に参画、森澄雄に師事、昭和49年より十八年余編集長を歴任。現在「件」同人、「會津」雑詠欄選者、読売新聞地方版選者。句集に『祭詩』(俳人協会賞)など。俳人協会評議員。日本文藝家協会、日本エッセイスト・クラブ、日本地名研究所各会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
10
題名を見て特攻隊を最初に思ったのだが開いてみたらちょっと拍子抜けした。日常の句が圧倒的に多い。◇「母様へ椎の若葉が匂ひます」も印象的だが、「亀の鳴く勝ち戦みな負けいくさ」「おのおのに三月十日目刺焼く」などところどころに戦争の句が少し出てくる。作者は父を戦争で亡くしたものの、ずっと戦争のことを封印してきた。その後、体験記を書いたものの、被害者としての両親や子などの存在を書ききれないとおもったそうだ。その中で知覧に行き、特攻隊の遺書を読み、「椎の若葉」を得た。このような背景を知ると句の印象も変わる。2022/04/03