内容説明
大国ロシアと国境を接し、ナチスの脅威にさらされた小国フィンランドは、いかに生き延び、独立を守ったのか?ポーランド、チェコの悲劇を、バルト三国の混乱を予見して、現代の繁栄に結びつけた救国の英雄・グスタフ・マンネルヘイム本邦初の評伝。
目次
序章 神話の国フィンランドの奇跡
第1部 ロシア帝国の陸軍で(グスタフ・マンネルヘイムの生い立ち;ツァーの青年将校;日露戦争;アジア大陸横断騎行;第1次世界大戦とロシア革命)
第2部 祖国フィンランド(独立戦争;フィンランドの執政;大戦と大戦の間;冬戦争;戦争と戦争の幕間;継続戦争;休戦―マンネルヘイム大統領;マンネルヘイム大統領の晩節;グスタフ・マンネルヘイムの終焉;余録)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しく
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近代フィンランド軍の父であり救国の英雄でもあるマンネルヘイム元帥の伝記。これ自体はいい本だと思いますが、本人による自伝も出ているそうなので、そちらの翻訳も欲しいですね。2013/09/02
あさゆき(キュア閣下)
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マンネルヘイム自身の生きた時代と彼の足跡、そして彼が受けた影響、それが小国フィンランドの独立を導く彼の働きのうえでどう作用したのか。総合的によくまとまって丁寧に解説されていてわかりやすかった。独立戦争~継承戦争の軍事的解説も充実。2012/08/29
惰性人
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フィンランド建国の英雄、「白い将軍」と呼ばれるグスタフ・マンネルヘイムの伝記です。坂本竜馬と高杉晋作と東郷平八郎を混ぜたような人で、ロシアからの独立戦争に勝利し、2大強国、スターリンのソ連とナチスドイツに挟まれ、或るときは将軍として戦い、或るときは政治家として策をめぐらし、小国ながらフィンランドの自由と独立を守ってきました。2011/05/13
俊太郎
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軍人として秀で、政治家としても優れた才覚を見せたまるで小説の主人公のような傑物。フィンランドという小国がWW2でソ連に敵対していながら、戦後に併合も共産化もされずに生き延びたというのは奇跡的なことだろうなあ。2018/04/13