出版社内容情報
かいじゅうの住む島では、大雨がふると、住民はかいじゅうのせいだと思った。そして日照りが続くと、かいじゅうのせいだと思った。実は、かいじゅうは、大きなかさをさしかけたり、雨を降らせたりして島を守っていたのだが、住民たちはそれに気づかず、かいじゅうのおかげとは思わなかった。
ある日、島にとんできたミサイルを自分のからだでうけたかいじゅうは倒れて動かなくなり……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
126
谷口 智則、2作目です。かいじゅうの有難味を全く感じない島民たちは何でと思いましたが、正に社会の有難味を感じない人類と一緒だと考えます🦖🦕🦖 https://www.alicekan.com/books/9284/ https://www.alicekan.com/9222/2024/10/07
anne@灯れ松明の火
20
新着棚で。ずっと報われなかったかいじゅうに、切なくなる。ラストは、ちょっと唐突な感じもするが、やっと報われたのなら、ヨシとしよう。勝手で、浅はかな人間の悲しさ。こういう作品から、それに気づける子どもたちが育てばいいと思う。2024/12/08
Cinejazz
17
〝ある処に怪獣の棲む島があった。怪獣は、島の住民から怖がられていたので、ひっそり身を潜めて棲んでいた。 ある時、大雨が降り続けると、住民は怪獣の仕業だと思った。またある時、日照りが続くのは、怪獣のせいだと思った。・・・実は、怪獣が大きな傘を島にさし掛けたり、雨を降らせたりして、島を守り続けていたのだが、住民たちは怪獣のお陰とは思わなかった・・・。ある日、隣の島から飛んできたミサイル攻撃で、住民たちは島からいなくなり、怪獣は、力尽きてしまい・・・〟アメリカの傘の下で、安穏と暮らしてきた日本を比喩した絵本だ❢2025/03/08
あねさ~act3 今年1年間は積読本を無くす努力をしたいなぁ。←多分無理🤣
15
怪獣が死ななくて良かった………。今度こそ………。 しかし………。おろかな事を繰り返すのが人間。 2024/12/14
遠い日
11
谷口智則さんの世界がまたひとつ深まった印象。自分たちが被った被害が全部怪獣のせいだと罵る島野住民たち。その禍を遠ざけたり、回復してやったりした怪獣のことは誰も気づかない。原因は怪獣のせいで、回復した結果は決して月休止ない。身勝手で浅ましい人間たちの在り方を痛烈に批判していることが、いっそ小気味いい。怪獣が出会った赤ん坊が愛すべき相手でありますように。2024/12/28
-
- 電子書籍
- 欲望と蔑みのはざまに【分冊】 6巻 ハ…
-
- 電子書籍
- 100% Perfect Girl 2…