出版社内容情報
木馬のブランは、長い年月を経て、楽しいことも、悲しいこともある旅をします。背景と馬の変化で物語が進む、木馬定点絵本。
内容説明
大切な人との出会いや、別れ―。楽しいことも、悲しいこともたくさんありました。どんな場所でも、どんな時も。けんめいに前をむいて走った木馬の、長い長い物語。
著者等紹介
牡丹靖佳[ボタンヤスヨシ]
1971年大阪府生まれ。現代美術作家。第4回セゾンアートプログラム美術家助成受賞。財団法人野村国際文化財団芸術文化助成受賞。ポロック・クラズナー財団助成受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
191
牡丹靖佳展@市立伊丹ミュージアムにて。 メリーゴーランド、回転木馬に感じる哀愁がひたひたと伝わってきます。 時代とともに設置場所が変わっていき、否応なく旅することになる木馬を主人公に、深い優しさとちょっとしたユーモアで描かれます。 うつろいゆく儚さを感じる美しい絵本です。2024/01/28
ぶんこ
59
メリーゴーランドの回転木馬が大好きな男の子は、何回も通って「ブラン」という名前をつけて親しみます。時は流れ、木馬は旅をしては、仲間が離れていき、ついにボロボロになってしまいます。それでも乗ってくれる人がいる限り、とても幸せでした。ある日、みなりの良いご老人が優しく撫でてくれます。そい、名付け親の男の子!彼の家に引き取られ穏やかな時間を共に過ごしました。時は流れ、ご老人は亡くなられひとりぼっち。もう最期かと思ったら?なんと綺麗な子ども用木馬に生まれ変わっていました!良かったね。2024/06/24
いちろく
33
紹介していただいた本。メリーゴーランドの木馬の一生。時の経過が様々な情景から分かる点が直ぐに目を引く。時や場所が変わっても求められることはある。そんなメッセージも感じた。2023/02/09
クラムボン
31
作/絵ともに牡丹靖佳(ぼたん やすよし)。初めて読む作家だが、絵全体がハーフトーンで鮮かな色は全く使わない。このぼんやりした色調が最大の特徴のようだ。魅力がある、とも言い切れないのだが…。ある木馬の物語。毎週乗りに来る男の子からブランと名づけられた。人気のメリーゴーラウンドだったが、乗る人が減ってしまい売られることになる。そしてブランも小さな遊園地に行くことに…。その後も転々と場所を変えるが、何処でも愛されるブランだったが…ある日サプライズが! そしてわたしの身近な処にも「ブランが居る」と気付いたのだった2024/07/19
マツユキ
28
ある男の子にブランと名付けられた木馬の物語。大きな出来事はないのですが、長い時間が経っても、色んな場所で、色んな人を乗せた喜びは色褪せない。そして、また続いていくのね。温かい色使いの通りの素敵な絵本でした。2023/01/13