内容説明
大きくなって帰ってきてね。アカウミガメのぼうけんものがたり。
著者等紹介
高久至[タカクイタル]
1982年横浜生まれ。東京農業大学卒業。水中写真家。高校時代は葉山や横浜の海に通い、大学でダイビングと出会う。2009年に屋久島に移住。2016年には日本の沿岸をぐるりと一周して、日本の海の魅力を再認識する。現在は海の環境問題をテーマに世界の海を潜り歩いている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
88
写真絵本。屋久島で産卵するアカウミガメの話。5月の砂浜におかあさんウミガメが上陸し、産卵するのによい場所を探す。防波堤の壁にぶつかって海に戻る足跡もある。100個の卵を産んでもそのうち1頭もおとなになれないことのほうが多い。ウミガメたちには、広い砂浜が必要。やがて生まれた赤ちゃんウミガメは海を目指す。生まれ故郷の屋久島にもどってくるのは20年後▽海の中のウミガメはまるで空を飛んでいるかのように自由。あとがきで、ウミガメを通して海の環境を考える。前見返しと後ろ見返しに地図あり。写真がとても綺麗。2021年刊2022/10/12
fwhd8325
72
子どもの頃、ウミガメの産卵を撮ったニュース映像を見ました。それはせいの誕生のための神秘的な儀式のようでした。あの時も、この著書と同じ屋久島で撮影したものかわかりませんが、何度見ても同じように感じました。その頃は、海の環境問題には触れていなかったようですが、高久のさんのこの著書では、産卵したウミガメが帰ってくる浜辺が失われることを懸念しています。子ども向けの写真絵本ですが、生命、環境と考えさせられます。2021/05/07
chiaki
44
ウミガメの産卵がこうも過酷なものだったとは知らず。防波堤の建設による砂浜の埋め立てや温暖化の影響で砂浜が減少し産卵に適した場所が見つからなければ、諦めることもあるのだそう。赤ちゃんウミガメは海に帰るのも命懸け。カラスやカニ、たぬきなどに命を狙われたり、潮溜まりに落ちてしまったり…。彼らは黒潮にのって、アメリカやメキシコの西海岸を目指し、また20年後に生まれた浜に帰って産卵する。今、絶滅の危機にあるというアカウミガメを取り巻く現状を知って、今以上に環境保護を自分事として考えなければならないと思った。2022/03/10
どあら
42
図書館で借りて読了。アカウミガメが産卵に帰ってくる時(早くて20年後らしい…)にも日本に少しでも砂浜が残っているように、この写真絵本で皆に環境問題を考えるキッカケになればいい!!(9分59秒、高学年)2021/09/30
momogaga
41
【大人こそ絵本】ウミガメの生態がよくわかりました。30年前にワイキキビーチで遭遇したウミガメ。もしかしたら、日本への帰還途中だったのかもしれない。2025/03/30
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- 和書
- 恐山殺人事件 角川文庫