内容説明
内田麟太郎初めての詩画集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
65
悲しかったり、苦しかったりするとき、ふと空を見上げます。そんなときばかり、空に頼っているかもしれません。詩人内田さんは、そんな空にお礼を言っただろうかと語ります。空に向かって、ありがとうと言ったことはありません。この詩画集で後藤さん絵を見ていると元気が沸いてきました。ちょうど一年前慣れないテレワークで塞いでいた私は、後藤さんの「おなみだぽいぽい」で元気をもらったように。この詩画集は、空を見上げるように、何度も何度も開くことになるでしょう。空にもこの作品にも「ありがとう」を大きな声で言わないと。2021/04/23
しゃが
58
好みだった! 優しい言葉たちで紡ぎだされた詩と額装にしたいような抽象的な画の詩画集だった。叙情溢れる詩「楕円軌道」、未来への思いの詩「なまえ」、ユーモアたっぷりの詩「おまじない」。『さびしいときのおまじない/あんぽん すかたん ほうれんそう/ぞうのうんちをかばふんだ // かなしいときのおまじない/おちゃわん たくわん がんもどき/うまのしょんべんたきのおと // しにたいときのおまじない/……』2021/07/29
とよぽん
58
内田さん初の詩画集で、2000年から2017年初出の詩を中心に、後藤美月さんの絵と。私が一番響いたのは書き下ろしの「なまえ」、スケールの大きな深~い詩だった。内田さん自身のことを述べたのであろう後書き「なきすぎたこころを青空に干していた少年を思い出す」に、じ~~ん。そして「空よ!ありがとう」は詩人内田麟太郎さんの直球だ。2021/07/07
Nyah
43
内田麟太郎さんのはじめての詩画集。「おまじない」も良かったけど、「いちねんせい」も好き。/ うれしい たのしい いちねんせい おっとせいくんせい らっかせい せいせきおちたら きがせいせい/ うれしい たのしい いちねんせい きんせい もくせい かいおうせい せいせきのびたら ようきのせい/ うれしい たのしい いちねんせい よそみせい ぽっとせい あくびをせい せんせいおこったら ねたふりせい/ うれしい たのしい いちねんせい ほっとせい あっとせい みちくさせい せいがのびたら にねんせい/
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
41
内田麟太郎さんの詩画集。内田さんらしい自由な世界観と、後書きが好き。80歳で詩画集を作りたくて、それが叶ったと嬉しそうなのが印象的だった。後藤美月さんの独特な絵がピッタリだった。2021/06/25
-
- 和書
- 人質の朗読会 中公文庫