出版社内容情報
ちえちゃんは、ひっこみじあんな女の子。友達とかんけりをすることになるが、どんどんつかまっていき、最後は自分ひとりになる。背中をおしてくれる人はいても、最後に自分で決心することの大切さ。微妙な心の動きを絵で表現する。
内容説明
おにはかくれたひとをみつけると、なまえをよびながらかんをふみます。まだつかまっていないひとは、おによりさきにかんをけり、みんなをたすけます。わたしは、かんをけるのがこわくて、まだだれもたすけたことがありません。でも…わたしが、かんをける!
著者等紹介
石川えりこ[イシカワエリコ]
1955年福岡県嘉麻市生まれ。デザイナーを経て、フリーのイラストレーター・絵本作家となる。幼少期の体験をもとに描いた『ボタ山であそんだころ』(福音館書店)は、2015年に第46回講談社出版文化賞絵本賞及び2017年に台湾でOpenbook最佳童書を受賞。同作品は2015年にブラティスラヴァ絵本原画展へ出展(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
165
図書館本。引っ込み思案だった子が友達を助けるため一歩を踏み出す。ラスト、缶を思いっきり蹴るところが力強く、爽快です。勇気を出した経験が自信に繋がる。こんな遊びを通して子どもは成長していくんだな。缶けり、懐かしいなぁ。2020/02/20
夜長月🌙@5/19文学フリマQ38
71
みなさんは小さい頃はひっこみ思案の方でしたかそれとも陽キャやガキ大将だったでしょうか。私は自ら主張することが全くできない非社交的な子どもでした。この絵本の主人公ちえちゃんもとてもおとなしい子です。作中ではみんなと缶けりをしています。缶けりの醍醐味は缶を蹴ってみんなを助けることですがこれまでちえちゃんは缶を蹴ったことがありません。彼女のこれまでの短い人生でもその選択はなかったのです。時は満ちました。今こそ。2024/03/23
たまきら
31
誰もが、自分だけでしか開けることのできない扉があります。その瞬間に立ち会うことができた時、その人にしか味わえない達成感と自信がもたされるのです。保育園のどんな出し物も恥ずかしくてできず、運動会では走ることもできなかった娘の初めてのブレイクスルーはバレエの発表会。あの大舞台の後、彼女は変わりました。今でも達成感に満ちた娘の笑顔が脳裏からはなれません。2020/04/06
ヒラP@ehon.gohon
30
かんけりってとても懐かしい外遊びですが、最近目にしたことがありません。 友だちと遊びながら、いろんなことを学ぶのですね。 ちえちゃんは勇気を持つきっかけ作りになったようです。 迫力のある絵と、友だちが一緒になって元気な姿でいるところが印象的です。 思えば、外遊びする子どもたちも、のびのび遊べる広場も減ってきたように思います。2019/10/31
yumiha
30
なつかしいぞ、かんけり。はるか昔を思い出す。内気なちえちゃんが、外交的なりえちゃんに励まされて、自分の殻を破っていく話。たかがかんけり、されどかんけり。2018/12/03