出版社内容情報
いつも、ひとりぼっちのコイシに初めてできた友だちはりゅうでした。ある日、りゅうがコイシに青いうろこをくれたので、コイシは自分のたからもののさくらいろの貝と交換します。そのうろこが、欲深い男たちの目にとまり・・・。コイシとりゅうの友情、欲深い人間の姿を描きます。昔話風創作絵本です。
町田尚子/作
4-5歳から
内容説明
むかしむかしあるところにひとりのむすめがいました。むすめはいつもひとりぼっちでした。はじめてできたともだちはりゅうでした。
著者等紹介
町田尚子[マチダナオコ]
1968年生まれ。東京都出身。武蔵野美術短期大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫 綺
122
独りぼっちの少女と泉の主、あおいりゅうと友達に。それをあくどい大人の男たちに脅され・・・。あおからさくらいろに変わった理由が悲しくも悔しい。成敗してほしかったな。2017/07/08
KAZOO
110
時たま本当にこのような単純な話でも絵を見るだけで癒されます。この龍も本当に見るとかなり怖い気がするのですが、読むとやさしさにあふれている感じです。青がきれいな桜色になる転換が面白いですね。いい本です。2015/09/29
ままこ
90
ひとりぼっちの娘と龍のお話。強欲な大人たちのせいで酷い目に合う。娘と龍の行く末は…。幸せになってねと祈るばかり。不思議で切ない昔話風絵本。町田さんの作品だからやはり猫がさりげなくいる。2019/02/02
パフちゃん@かのん変更
65
孤独な少女コイシ。初めてできた友達が青い龍だった。この龍がまた、おとなしく優しい龍で、コイシが困っていると思って自分の鱗を一枚残らず村人に与えてしまう。龍なんだから、神通力使えばいいのにと思いました。桜貝が体に馴染んで桜色の龍になり、コイシを乗せて空へ・・・。なんだか切ない話だな。2015/05/04
まるる
54
町田さんなのに猫出現率が低い!「いるのいないの」「あずきとぎ」を読んで感じていたけど、町田さんの描く自然はなんとも圧倒的で、迫ってくるような迫力がある。そして、子供は死んだような眼(褒めてます)をしてるのに、何となく艶っぽくも見える。とにもかくにも美しい。お話自体は普通に昔ばなしにありそうな展開。強欲な村人たちには天罰が下るのでしょう。水が枯れたら作物は育たない。因果応報ですね。2016/10/20