内容説明
「登校拒否」は10年前にくらべて4倍になったといわれる。潜在的登校拒否や高校中退者を加えれば、その数はさらに数倍になろう。こんなにも多くの“悩める子どもたち”がいる。その原因の大半は受験戦争によるストレスであり、管理的な学校から受けるストレスである。本書は「教育臨床」という新しい切り口で悩める子どもたちの心の開放(治療)に踏み出した著者の実践集である。
目次
1 青春のコンプレックス―偏差値教育にひそむ心のゆがみを探る
2 豊かな心を育てる―ストレス時代を生きぬく家庭教育
3 学校ストレスと子どもの心―子どもを守り、きたえる教育
4 内面教育を見直す―学校ストレスの深層
5 教育助力の基盤について―問われる人間関係と教師の態度
6 道徳教育は人格の感化が肝要―心理的アプローチから
7 失われた自我形成―再検討すべき「教育の心」
8 情報のなかの子どもたち―ランキング意識とコンプレックス
9 高校中退者の心のメカニズム―大学進学だけが高校教育か?
10 登校拒否はどう変わったか―その家庭要因と社会背景を探る
11 スクールレス・スクールの子どもたち―登校拒否児への私の対応
12 「登校拒否」と学校教育の体質―教師の側の問題を考える