内容説明
本書は、山と森林のなかで営まれていた日本の山村の歴史的展開を見なおすべく、理論的な議論と中世~近世にわたる若干の実証的な事例研究を提供することを目的としている。かつての山村における山地利用のあり方、山地に対する認識のあり方、そして山地に対する空間的な支配のあり方に焦点を当てて山村の実態にアプローチする。
目次
前近代日本の山村研究に向けて―その文化・政治・経済
中世山村と山地空間―土佐国大忍荘槇山における名の領域と空間認識
大和国吉野郡川上郷井戸村における近世前期の畑作景観―文禄検地・延宝検地を中心に
大和国吉野川上流域における焼畑の出入り作と「村領」について
山村の村絵図にみる山容描写と空間構成
地方書にみる近世の村落類型観―里方・山方・浦方〔ほか〕
著者等紹介
米家泰作[コメイエタイサク]
1970年、奈良県に生まれる。京都大学文学部史学科卒業。同大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、愛知県立大学助教授
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