内容説明
本書は、わずかに残った文献史料を中心にしながら、山城・居館跡などの遺構・遺跡、発掘調査での出土遺物など考古学的資料、民俗・慣習・祭礼・儀礼など民俗学的資料、絵画・工芸など美術史的資料を活用して、日本中世の農村生活史の具体的な姿を断片的ながら実証的に考究しようと試みたものである。
目次
第1部 いくさと民衆生活―農村生活の非日常性(山城と山小屋の階級的性格;中世城館と民衆生活;「いくさ」と民衆―「山小屋」を中心に)
第2部 祭りと文化統合―農村生活の宗教性(祭りはどのように行われていたか;中世東国における非人と民間儀礼;中世農村寺社の年中行事)
第3部 田舎からの海外交流―農村における国際性(中世善光寺の一考察;韓国の倭城を訪ねて;上杉景勝の朝鮮出兵と熊川倭城 ほか)