出版社内容情報
コグニは迷子でした。霧が立ちこめていて、あたりは真っ白。右も左もわからない。でも不思議、ちっとも怖くなくて妙に心地よいのです。霧が温められた牛乳みたい……。歩き続けているうちに川のそばに着きました。そこで、石を積んで川の水をためているちょっと変わった男の子に出会います。その男の子の正体は…?
生命誕生の神秘を、ユーモラスに、哲学的に描いた幼年童話。
内容説明
どこからきたのか、どこにいこうとしているのか、ここはいったいどこなのか…でも、きっとだいじょうぶ!だれもがみんなしってるはずの世界のふしぎをあたたかくユーモラスにえがいた「はじまりの物語」
著者等紹介
いとうひろし[イトウヒロシ]
1957年、東京に生まれる。早稲田大学教育学部卒業。大学在学中より絵本の創作をはじめ、1987年に絵本『みんながおしゃべりはじめるぞ』でデビュー。日常をみつめるユニークな発想から生まれた、ユーモラスであたたかみのある絵本や童話が幅広い読者から支持されている。『ルラルさんのにわ』(絵本にっぽん賞)『おさるのまいにち』『おさるはおさる』(路傍の石幼少年文学賞)『おさるのもり』(野間児童文芸賞)『くもくん』(日本絵本賞読者賞)『だいじょうぶ だいじょうぶ』(講談社出版文化賞絵本賞)など受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
73
児童書。新米ママへのプレゼントにもいい「はじまりの物語」▽「コグニ」は前も後ろもわからない真っ白な霧の中に立っていた。「とにかくしっかりしなくっちゃ」できるのは歩き続けることだけ。川の流れにぶつかり、ひとりのオトコノコと出会ったコグニはオトコノコと楽しく遊ぶ。あおいヘビとあかいヘビはいろいろ言ってくるけれど「ヘビだってこれからのことはわからない」川をせき止めて、水を貯めて、ようやくコグニは生まれた▽生まれてくるまでにどうしてたのかな、の物語。2023年発行2025/02/26
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
34
なんか不思議な話で全く頭に入ってこなかったのですが、いとうさんの娘さんが「お腹の中にいた時、ヘビさんと遊んでした」と聞き、そこから着想を得て出来た絵本との事。タイトルはコグニ=小国はそれぞれの人生がスタートしていく意味なのかと捉えた。2023/12/23
takaC
13
なかなか哲学的な話だね。2024/09/10
遠い日
7
観念的で哲学的な物語。最後まで読むと命のお話だったのだとわかりますが、途中は霧に包まれたような印象で、いったい何を語られているのか、不思議な心地でした。いとうひろしさんらしい世界観。これからも着いていきます。2023/08/30
メープル
6
不思議なお話でした。なんとなくわかるようなわからないような…。2024/04/08