出版社内容情報
まっ暗な夜空に金色の三日月がのぼると、ネコの街のはずれにある公園に、大きな看板を背負った黒ネコがあらわれました。看板には、
『ためいきありませんか?大きく深いためいき、大歓迎! 』
ニレの木にはられたポスターには、
『ためいき一つにつき、ハッピーになる、あまいあまーい、黒ネコ特製水アメひとつ差し上げます! 』
どこからか集まってきたネコたちは、列を作って並びだし…。
内容説明
ドラゴンって、何を食べるの?ネコの街を舞台にくりひろげられるちょっと変わったドラゴンのお話。
著者等紹介
仁科幸子[ニシナサチコ]
山梨県大月市生まれ。子ども時代を東北で過ごす。多摩美術大学卒業後、日本デザインセンターで永井一正氏のもと、グラフィックデザイナーとして活躍。その後、絵本作家とて独立。メキシコ国際ポスタービエンナーレ展、スイスグラフィスポスター展、ADC賞などに入賞入選。おもな作品に『星ねこさんのおはなし★ちいさなともだち』(のら書店/ひろすけ童話賞受賞)など多数。元・大月市立図書館館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遠い日
4
悪銭身につかずではないれど、やっぱり真の幸福というものは人から貰うものではなくて、自分の手で努力して作り出すもの。それでこそ達成感や満足感が生まれ、成長もできるのだと思います。誰かのため息を吸い込んで、代わりにハッピーエネルギーに変え、あげることで腹ぺこをしのいでいるハッピードラゴン。そのお手伝いをしている黒猫の気持ちの変化が細やかに描かれていく。本当の「ハッピー」とは何かを考え抜くようになって、気づくことがあった。安直なやり取りからは何も生み出せないのだと。2022/11/12
tan
1
みんなのため息をハッピーエネルギーに変えるドラゴン。森の中に住む黒ネコはドラゴンのために、猫たちのため息を集めて代わりにハッピーエネルギーの水アメを渡してあげる。ハッピーエネルギーで元気になる猫たちだが、だんだん様子がおかしくなって。。ため息って悪いもの?ハッピーエネルギーをもらい続けることって?大人も考えさせられる読みもの。最後のドラゴンと黒ネコの様子にホッとする。2025/05/27
moco
1
【5歳6か月】一人読み。童話にちょっと慣れてきた頃向け。漢字にルビがないものもありましたが、文脈で推測しながら読了した模様。ストレスはありすぎてもなさすぎても幸せになれなくて、自分で努力して達成して満足する程よいバランスが大事です。なかなか奥深いお話でした。娘はハッピーで満たされていくシーンが印象的だったようで「ラッキーエネルギーやさしい力で野菜が育つ。自転車漕いで1漕ぎずつ5漕ぎずつ、10漕ぎずつ大変な仕事。漕いでるだけじゃなく、ゼリーも食べます。」と、得意気に教えてくれました。2022/11/12
光の扉
1
竜の本を集めていて、思わず表紙の可愛いドラゴンが目について購入。それに美味しそうなゼリーの絵が綺麗!。で、物語を読み始めたら、どんどん引き込まれてあっという間に読破!。ためいきをあげて水あめをもらう、、、どういうこと?、実は深い事情が。そういえば、この数年、私もいっぱいためいきついてたなって思いました。登場するラッキードラゴンの好物とは!、、、今の地球や人間の様子など、社会問題が奥に潜んでいるいい本だと感じました。最後には、ほっと救われたよ!、中学2年の友達の息子も夢中です。2022/10/06
食パン
0
小32024/04/23
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