出版社内容情報
打ち捨てられたような不気味な屋敷で、コリンが見つけた奇妙な本。そこに描かれていたのは驚愕の真実だった…。人気作家エミリー・ロッダのスリルあふれる謎解きサスペンス! オーストラリア児童図書賞受賞作。
内容説明
打ち捨てられたような不気味な屋敷で、コリンが見つけた奇妙な本。その本には青と緑のマーブル模様の表紙がついていて、その模様が水みたいに動いている気がした。表紙の真ん中には、白いラベルが貼ってあり、羽根のような緑色の葉っぱの縁飾りの中には、美しい手書き文字で書名が書いてあった。コリンは首を横に傾けて、その文字を読んだ。彼の名はウォルター。スリルあふれる謎解きサスペンス!オーストラリア児童図書賞受賞作。
著者等紹介
ロッダ,エミリー[ロッダ,エミリー] [Rodda,Emily]
オーストラリアのシドニーに生まれ、出版社の編集者を経て、作家となる。本名ジェニファー・ロウで大人向けの推理小説も書いている。児童書作家としては、100点以上を出版し、オーストラリア児童図書賞を、『ふしぎの国のレイチェル』、『テレビのむこうの謎の国』、『ローワンと魔法の地図』および『彼の名はウォルター』(以上あすなろ書房)などで6度も受賞している
さくまゆみこ[サクマユミコ]
東京に生まれ、出版社の編集者を経て、翻訳家となる。アフリカ子どもの本プロジェクト代表。JBBY(日本児童図書評議会)会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
102
夏休みだから図書館の目立つところに置いてあった本書。なんか惹かれてしまい、子供たちの手に取られるために置かれたものだと思いつつ、すぐに読んで返すからごめん!という気持ちで借りてきた。はたして、本当にすぐに読んでしまった。子供たちが夏に巻き込まれる怪談話かと思いきや、怖さや残酷さもあり、まさかこんな展開に?と思っているうちに、また新たな展開に。誰が声を出して読むかと揉めるところとなど子供っぽさも可愛い。2023/08/28
☆よいこ
93
YA。歴史ある町に遠足に向かった子供たちのミニバスが故障して立ち往生した。嵐が来て、体調の悪かったタラと松葉杖のグレース、付き添いで残されたコリンとルーカスは引率のフィオーリ先生と共に丘の上の古い館に避難する。不気味な館で、机の引き出しに隠されていた1冊の本を見つける。子供たちは「彼の名はウォルター」と題された物語を読んでいく。それは孤児の少年が真実の名を発見し、逃亡し、魔女と暮らす話だった。やがて少年は旅にでて運命の人と出会う。物語に引き込まれたコリンたちは、読むのが止められなくなる。物語の真相は▽2022/05/29
はる
70
面白かったです。正直あまり期待していなかったけれど、すっかり引き込まれました。古い屋敷で一晩過ごすことになった女性教師と4人の子供たち。偶然、ある物語の描かれた古い本を見つけます。子供たちがこの本を読む形で物語は進むのですが…この本の内容が面白いんですよ。先が気になる展開で。そして次第に現実とリンクしていることが明らかに。ただ、この物語が面白すぎて、現代の物語のほうのパートが薄味になってしまったのが残念です。子供たちはそれぞれ屈託を抱えている様子なので、そこも描いて欲しかった。2022/03/07
NAO
63
遠足のミニバスが故障してその場に残され、嵐になって丘の上の家に来た4人の子どもと先生1人。薄気味悪いその家は、キッチンの机の隠し引き出しの中にあった本を子どもたちが読み始めるとさらに不気味さを増していく。実際に起きていることと、おとぎ話のような本の内容。二つの物語が相互に作用し合って作り上げられていく奇妙で寒々しい世界。YA向けのホラーミステリだが、大人でもぐいぐい引き込まれる話だった。2022/04/17
まる子
38
バスで遠足に来ていた生徒(多分小学生かな?)と教師が嵐にあい、バスは故障。ひとまず住んでいない屋敷で救援を待つ事に。これが始まりだったー。そこで『彼の名はウォルター』の一冊の本に出会う。これはホラーかSFかミステリーか、はたまたファンタジーか(ファンタジーではないか?)?本の中の出来事が…あー。彼と彼女の愛(?)がこうなったんだな。読み終えて表紙を見たら、彼女がいた!続きが気になって、眠いのに読むのをやめられなかった💦2022/11/19