内容説明
中はどうなっているのかな?なんでも輪切りにして、その構造を徹底図解!細密画で描かれた驚異の百科図鑑。1800年頃、世界最強と讃えられたイギリス海軍の帆船軍艦を徹底図解!マストを支える何百本ものロープはどのようにして、はりめぐらされたのか?食事は?戦闘配置は?冷蔵庫もない時代、風と人力を駆使して長きに渡り航行し、世界をまたにかけて活躍したイギリス海軍の木造帆船の内部と総勢800人の乗組員たちの日常をビジュアルでつぶさに紹介します。
目次
「帆をはれ!」
航海中の健康
料理と食事
休暇と補給
航海中の仕事
戦闘
睡眠
航海術と規律
士官
提督
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
57
イギリス無敵艦隊の木造帆船を輪切りにして解説。一艘の木造帆船には、なんと総勢800人もの乗組員がいた。800人の乗組員を収容する帆船の内部は、予想以上に複雑。限られた狭い空間は、できる得る限り効率的に使われてた。当時の戦闘の生々しさについても詳しく解説されている。こういった船の内部を迷うことなく行き来できるようになるには、どれぐらいかかるのだろう。敵を威圧するその外観とは裏腹に、内部ではかなり窮屈で不便な生活を強いられていたようだ。2022/02/05
ykshzk(虎猫図案房)
27
輪切りシリーズ第二弾。1800年頃のイギリス海軍の帆船軍艦。思ったより多層構造で、輪切りでの解説本に向いている。手術から家畜の飼育までほぼ何でも船内で。船の中でやる価値のある手術は重症の手足の切断ぐらいらしい。麻酔無しなのでラム酒やさるぐつわが用意されていたが、幸いたいていの患者が気絶するとのこと!辛い!海上生活が長くなると人魚の夢を見るようになるそう。オウムに言葉を教えたり楽器を演奏したり、閉ざされた海上での余暇を過ごす術も多々あったようで。限られたスペースでやりくりしている様子が見てとれる。2024/03/08
りー
23
この本、絵本なんですが、新書くらいの情報量!なまじ文章で書かれるよりも断然イメージがわきました。先日読んだ須賀しのぶさんの「天気晴朗なれど波高し」で書かれていた蘊蓄の内容は、ほぼここに詰まっている。モデルにしたのは1800年頃、ネルソン提督率いるイギリス艦隊の船。トラファルガー海戦なんか、こんな船で戦ったんだ~!個人的にはウジのわいたクッキーをウジごと食べる、使っていない帆を海に浮かべてサメ避けをしながら即席プールにする、ハンモックの使い方、800人の乗組員の内訳あたりが楽しかった。提督ってすごいんだー!2021/06/14
NORI
17
帆船軍艦をビジュアルで楽しめる。絵はもちろん、解説が細かくて、知らないことがいっぱい。大航海時代を彷彿とさせる帆船ってロマンがある。ただ、ここで紹介されるのは1800年頃の船らしい。 ロビンソン・クルーソーを読んだときだったか、ナントカトップスルだの、ミズンナンチャラだの、船のマストの種類が分かりづらかったが、そういうのも図解してあるので、帆船絡みの小説読むときの参考になるかも。 子供が「欲しい!」と言うので買ったが、当の本人はチラ見しただけで終わり、結局親の方が熱心に読んでしまう、いつものパターン。2024/04/12
aisu
12
マンガ「ダンピアのおいしい冒険」から帆船に興味を持って。参考文献として紹介されていたわけではなく、時代や規模が違うが、かなりリンクしていて楽しめた。マンガではそこまで人口密度が高くないが、この本だといつも周りに人がいっぱいみたい(衛生環境どうよ…)。人の大きさと船の大きさの対比から、よくこんな大きなものを、1800年頃に作れたな〜。船を作っている材木の長さ太さ、錨の大きさ、錨綱の太さよ…。錨綱を巻き上げるのが一番大変そう。帆を張ったり畳んだりも大変そう。軍艦だから大砲の扱い(戦闘)も当然命懸け。2023/10/16