ハーレムの闘う本屋―ルイス・ミショーの生涯

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  • サイズ B5判/ページ数 180p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784751527528
  • NDC分類 K289
  • Cコード C0023

内容説明

1939年、ニューヨーク7番街に、風変わりな書店が誕生した。ナショナル・メモリアル・アフリカン・ブックストア。黒人が書いた、黒人についての本だけを売る店。「ニグロは本を読まない」と言われていた時代、世間の嘲笑をよそに、黒人に本を、そして、知識を広めることに尽力したルイス・ミショーの生涯とは…?

目次

第1部 1904年‐1922年―ブタ泥棒
第2部 1922年‐1937年―これで幸せなのか?
第3部 1937年‐1945年―わたしは、「いわゆるニグロ」ではない。
第4部 1946年‐1956年―適切なる宣伝活動の拠点
第5部 1958年‐1966年―真実がもとでもめるのなら、もめればいい。
第6部 1966年‐1968年―切りたおされている時にだまって立っているのは樹木だけだ。
第7部 1968年‐1976年―そろそろ、店をたたもう。

著者等紹介

ネルソン,ヴォーンダ・ミショー[ネルソン,ヴォーンダミショー] [Nelson,Vaunda Micheaux]
1953年生まれ。『ハーレムの闘う本屋―ルイス・ミショーの生涯』で、ボストングローブ・ホーンブック賞(2012年、フィクション部門)を受賞。ニューメキシコ州リオランチョに夫と暮らし、市立図書館に司書として勤務している

クリスティ,R.グレゴリー[クリスティ,R.グレゴリー] [Christie,R.Gregory]
1971年、ニュージャージー生まれ。作品は、コレッタ・スコット・キング賞候補に3度ノミネート、ニューヨークタイムズ紙の年間優良絵本リストに2度選定されている

原田勝[ハラダマサル]
1957年生まれ。東京外国語大学卒業。英語圏の児童書・YA作品の翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

154
黒人は本を読まないと言われていた時代に、ハーレムで、5冊の本から始め、最後には地方自治体ほどの黒人関係の書物を置く本屋となったルイス・ミショー。彼は品行方正な青年ではなく、40台半ばで本屋を始めた。そこは30年以上にわたってある種の黒人人権活動の拠点の1つともなった。そこを足繁く訪れた一人にマルコムXがいる。作家ではなく、ルイスの一族の司書の女性がまとめているので、偏っていたり、主観的なところもままある。私は全面的に賛成は出来ない。一昨年に訪れたハーレムの今の落ち着きぶりを思い出した。時代はうつろう。2017/04/30

harass

63
黒人の書いた黒人のための本のみを扱う書店の店主についての本。黒人の地位向上には知識、本が欠かせないと、たった五冊から始めた本屋は、その店主のもとに黒人指導者たちが集うようになった。年代別に店主の子どものころから閉店死後まで、家族の証言など創作もあるようだが、当時の雑誌新聞記事やFBIの文書などで構成される。元々ヤングアダルト向けの本であり読みやすいのだが非常に熱く良い本だ。2017/04/29

NAO

60
別のサイトで見た書評が気になって、読んだ。強い独立心と人間としての誇りを持ち、黒人の地位向上のためには、自分たちの仲間が自分たちのことを書いた本を読むべきだと訴え続けたミショーの生涯が記されている。キング牧師にも臆することなく意見を言い、マルコムXに多大な影響を与えたハーレムの本屋ルイス・ミショーは、まさに、闘う本屋だった。ハーレムの本屋とその主人ルイス・ミショーのことは全く知らなかったが、暗く厳しい時代に自分の信念を曲げず戦い続けた彼の信念と知性に胸が熱くなった。本当にたくさんの人に読んでほしい本。2016/12/16

Y2K☮

35
フィクション要素は確かに感じる。でも一昨年読んだヤノーホ「カフカとの対話」と同じくエッセンスは伝わるし、著者の誠実な思いと事実が混ざる事で生まれる真実も文学にはあり得る。迷走していたルイス・ミショーが黒人の為の書店という己の使命に目覚めた時、彼は多分40歳をとうに過ぎていた。だからこそ、十分に辛酸を舐めた後だからこそ彼の店や発する言葉にカリスマ性が宿ったのだ。本を読むのは時を忘れるほど楽しい。と同時に、社会に蔓延る様々な理不尽と戦う勇気を学ぶ事でもある。マルコムXやラングストン・ヒューズにも関心を持った。2020/01/30

活字スキー

35
【『わたしたち』になにができるか、というが、大事なのは一人の人間として『きみ』がなにをするかだ】書店で、たまたま入り口近くの児童書コーナーで目についての直感買いが大当り。とある黒人チンピラが40を過ぎてから始めたその店は、本と黒人達と社会を繋ぐ聖地となった。「真っ黒でもいい、真っ白でもいい、でもものを知らなきゃどこへも行けない!」「わたしはこの世界になにも期待なんてしてない。ただ、君に少し親切にしてるだけだ」アリも訪れ、キング牧師にも遠慮せず、マルコムXが入り浸った、まさに「闘う本屋」の物語。魂が震えた。2016/10/04

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