内容説明
戦後ロンドンでの幼少期、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学院での日々、そして運命的な女性との出会い、結婚、ALSという難病の発症、そして離婚…ついに“ホーキングという宇宙”誕生の秘密が語られる!なぜ、遥かな宇宙に駆りたてられたのか…知の巨人が、自身を解きあかす!初めての自伝ついに刊行!
目次
幼年期
セント・オルバンズ
オックスフォード
ケンブリッジ
重力波
ビッグバン
ブラックホール
カリフォルニア工科大学
結婚
時間小史
時間旅行
虚数時間
果てしなき道
著者等紹介
ホーキング,スティーヴン[ホーキング,スティーヴン] [Hawking,Stephen]
英国の理論物理学者。ケンブリッジ大学にて約30年間、ルーカス記念講座教授を務め、2009年秋に退官。退官後も、研究を続けている
池央耿[イケヒロアキ]
翻訳家。1940年、東京生まれ。国際基督教大学教養学部人文科学科卒業。岩波映画製作所を経て、翻訳家となる
佐藤勝彦[サトウカツヒコ]
東京大学名誉教授、自然科学研究機構長。宇宙創生の理論、インフレーション理論の提唱者の一人として知られている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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のっち♬
128
静かな満足を覚えながら振り返る著者の人生。勉強は全く冴えなかったらしく、父親譲りの探究心が研究志向の下地を形ったようだ。もっとも、彼を覚醒させた転機はALS発病と家庭を持ったことだろう。結局二度の離婚に終わってしまうが、無駄を削いだ研究生活もひっくるめて「豊かに恵まれた人生」にできたようだ。ポジティブな性格は我流保険的な粋な賭けやユーモアにも垣間見れる。「できないことを悔やむにはおよばない」—時間の貴重さと不可逆性を彼ほど理解している人も稀有だろう。しかし、これに関する終盤の説明は圧縮率が高くて至極晦渋。2022/01/11
Willie the Wildcat
41
不器用ながらも、ボート部でコックスとして”活躍”!?研究はもちろんだが、人間としても人を惹きつける魅力。原動力は、好奇心と探求力。2度の結婚と3児の父親として、感謝、嫉妬・・・、様々な心情を率直に吐露。特に、迎えたジェインとの決断の苦悩が印象的。『Theory of Everything』のJaneと本著の氏の心情描写の乖離。正誤や是非の問題ではなく、前進するための両者の心の区切り方!”宇宙論”は、氏の『宇宙を語る』を事前に目を通すと、概念と研究成果の流れを掴みやすい気がします。2015/03/09
Tadashi_N
33
伝記というより、理論物理学のテキスト?2019/01/25
なにょう
19
ALS患者の希望の星、ホーキング博士も先ごろ亡くなられた。これを機に読んでみる。やはりいつ死んでもおかしくなかった。実際、死にかけることたびたびあるも運良く生きながらえる。★豊かに恵まれた人生だった。障害者は自分の欠陥に邪魔されない仕事に打ち込めばいい。できないことを悔やむには及ばない。私はだいたい何であれ、やりたいようにやってきた。p124特に障害のない人にも言えることじゃないか。できないことばかり気にしてもしょうがない。やれることをやろう。2018/04/02
たらお
12
図書館本。映画「博士と彼女のセオリー」が公開されたことから手に取る。映画は、最初の妻ジェーンによる自伝を脚本にしたもなので出会いをロマンチックに描いているようだ。この本はホーキンスは自らの人生を語った本。ページ数からもわかるように出来事を淡々と大変さっぱりと語っている。障害を抱えながらどのようにして理論物理学者の道を歩んだかという人間的興味が読むきっかけになるが、伴って、ホーキングの本も読んでみようかなというきっかけにもなる本でした。2015/03/22