内容説明
ともに北原白秋門下で、年齢も近く、友だち同士だった萩原朔太郎と室生犀星。大正から昭和にかけての詩壇に新風を巻き起こした二人の詩人の作品を味わってみましょう。
目次
萩原朔太郎(『月に吠える』序文より;竹;旅上;蛙の死;沖を眺望する ほか)
室生犀星(『愛の詩集』自序より;小景異情・その二;朝の歌;愛あるところに;郊外の春 ほか)
著者等紹介
萩原昌好[ハギワラマサヨシ]
1939年神奈川県に生まれる。東京教育大学、同大学院を卒業後、埼玉大学教授、十文字女子大学教授を経て、現在に至る。宮沢賢治学会イーハトーブセンター会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遠い日
6
朔太郎は高校の国語の教科書で出会った詩人。「竹」のイメージの繊細さ。「旅上」の暗い憧れ。犀星はやっぱり『愛の詩集』。「ふるさとは遠きにありて思うもの そして悲しく歌うもの」という複雑な感情の揺れが痛々しく迫る。「かにのうた」の童謡のような味わい。2017/03/17
Happy Like a Honeybee
5
先日行った前橋駅に萩原朔太郎の作品が掲示されており、気になったので手に取る次第。 彼は前橋出身なんですね。 汽車から見える上州の山々に思いを馳せ、独自の世界を子ども向けに解説する。 ふらんすはあまりに遠し。2019/02/03
もだんたいむす
3
読みやすく、理解しやすくてとても良かった。2017/04/23
彩灯尋
3
萩原朔太郎の現代っぽさがよかった。昔作られたものだということを忘れるほど、すんなりと入り込める。室生犀星は亡くなった子どもへの詩、生まれてきてくれた子どもへの詩がとても心に響いた。萩原も室生も知っているものはなかったけれど、これからもっと知っていきたい。2016/12/10
メメント・モピ
1
『蛙の死』『小景異情・そのニ』『愛あるところに』『第二の故郷』『二つの心』『子守唄』『靴下』が好き。私は室生犀星が好きなんだろう。 朔太郎からは人生に対する不安を感じる。それは今の私には心地良いけれど、彼の詩は難解だ。もっとたくさん見てみよう。 犀星の詩からは「懐かしさ」を感じる。それは私を癒し、切なくする懐かしさだ。2022/05/05