出版社内容情報
●内容紹介(版元ドットコムより)
「詩を書こう」って先生が言ったんだ。ぼくは、いじめられても堂々と立っていたデービーのことを書くことにした・・・。「詩」を通して自分を見つめ直す少年の姿を描いた意欲作。
内容説明
「詩を書いてみよう。まず頭に思いうかんだことを書いてごらん」マッキー先生にそういわれて思いついたのは、デービーのこと。これまでだれにも話したことのなかったぼくとデービー、ふたりだけの秘密。つらいことだけど、書いてみる。「詩」を通して自分を見つめ直す少年の姿を描いた意欲作。
著者等紹介
ブラックマン,マロリー[ブラックマン,マロリー][Blackman,Malorie]
1962年、ロンドン生まれ。さまざまな職歴を経て、1990年、作家デビュー。子どもの内面の深いところを描く洞察力と、すぐれた構成力で高い評価を得ている。著書に、チルドレン・ブック賞受賞作『コーラムとセフィーの物語』などがある
千葉茂樹[チバシゲキ]
1959年、北海道生まれ。国際基督教大学卒業。児童図書編集者を経て、翻訳家に。札幌市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
マツユキ
12
授業で詩を書くことになった主人公は、いなくなった友達の事を書く事にした。この作品自体が、その詩になっています。変わり者だと馬鹿にされてい転校生と、家が近いこともあり、学校の外では親しい友人になっていくが…。取り返しがつかないことをしたし、ずっと後悔し続けなければならないんだけど、教えてもらった見方や考え方も、財産になっている。意外な展開でショックを受け、複雑なのですが、少年の成長の清々しさも確かにありました。タイトルの意味がわかると切ない。2023/10/26
ぱせり
9
後半、サムの詩の一言一言がさらに輝き始めるような気がします。失ってしまったものの大きさに反比例するようです。かれた井戸にまた満々と水が満たされることがあるだろうか。それを願いながら、祈りながら、祈りよ届け、と念じながら、「生きているってすばらしいよね!」と歌います。2011/01/08
新田新一
5
全編詩の形になっている個性的な物語。学校の授業で詩を書くように言われた主人公は、友達への想いをぎこちなく語り始めます。いじめのことが主題になっており、読んでいると胸が苦しくなりました。友達を傷つけてしまった主人公の心の痛みが、痛いほど伝わってきます。ただ、自分のもやもやした気持ちを言葉にすることで、主人公が変わっていく過程には清々しさを感じました。2023/07/16
さきこ
4
衝撃的すぎて、読み終わった後すぐもう一回はじめから読んでしまった。本当にいなくなるより、いちばん悲しい結末だと思う。本当に悲しい。でもすごくおすすめ。2013/04/30
遠い日
4
なくして初めてわかる友情。二度と得られない大切なもの。その痛みを描くつらさ。深い後悔と喪失感の板ばさみ。クリーチの作品を思い出すが、詩の構成の中で浮かび上がってくる「こころ」が鮮明だ。表紙の絵が読後、心に迫ります。2010/12/09




