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トルストイの散歩道
二老人

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  • サイズ B6判/ページ数 89p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784751523841
  • NDC分類 K983
  • Cコード C0097

内容説明

二人の老人が、そろってイエスの聖地エルサレム詣でをすることになりました。エフィームは路用金もたっぷり持って、エリセイは、みんなが用立ててくれた少ないお金を持って。

著者等紹介

北御門二郎[キタミカドジロウ]
1913年、熊本県生まれ。東京帝国大学(現東京大学)英文科中退。1938年、トルストイから学んだ「絶対的非暴力」を貫き、兵役を拒否。以後、「トルストイも言うように農耕が一番罪がない」と、熊本県水上村湯山にこもり、農業を営むかたわら、トルストイの研究・翻訳にその人生を捧げた。1979年、「トルストイ3部作『アンナ・カレーニナ』『戦争と平和』『復活』」(東海大学出版会)の翻訳により、第16回日本翻訳文化賞を受賞。2004年、死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にゃおんある

28
巡礼、遍歴、道を見失わないように注意深く進む。ともづなが解かれるとき、ようやくオデッサに上陸する。ヨルダンの川べりは、輝き渡っていて、アルメニア人、タタール人、トルコ人、さまざまな人種の群衆に油を塗られながらゴルゴタにつづく階段を登ると、心が二つにわかれてしまい、清水ですすぐことができなければ、誰のために祈っているのか判らなくなる。肝心なところで道を見失い、ただ一つの恐れだけが残った。魂のことがうまくいかない。もはや木叢に隠れている小人さんの導かれるままに、もう戻れないだろうから。2017/11/14

michel

21
★3.0。童話民話集『トルストイの散歩道』(全5巻)。富裕で真面目な百姓のエフィームと、そう富裕でもでもない善良なエリセイの二人の老人。そろって聖地エルサレム詣でをすることになった。目的を果たしたエフィーム、果たせなかったエリセイ。しかし、心のこもらない聖地詣でより、人として心を尽くすエリセイの行為の方が神の心にかなった。優しく易しくトルストイの心のこもった宗派を超えた信仰の物語。北御門二郎さんの心のこもった訳、その娘である小宮楠緒さんの愛のある解説も素敵。2020/08/20

カタコッタ

12
またトルストイに打ちのめされた。シンプルでありながら本当に奥深い。トルストイの民話を読んだ後、北御門二郎の『訳者のことば』を必ず読むようにしているが、僅か2ページの文章が感動をさらに膨らませる。ご息女の解説もまた興味深い。大人のための民話です。2019/03/14

ご〜ちゃん

5
おじいさんになっても、あの人がいないとさびしくってしようがないんですよ。いてくれるだけでもみんなうれしいんです。と言われるような生き方をしていきたい。大らかに、謙虚に生きていきたい。2013/08/17

サウスムーン

4
この話私に不可欠。読めてよかった。人間の価値は、どこへ行ったか・何をしたかでは決まらない。真面目すぎず邪心を持たず心配ばかりしない。エリセイじいさんの深い懐を見習いたい。いつまでも家族に必要とされる自分でありたい。2013/10/27

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