フェリックスとゼルダ その後

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  • サイズ B6判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784751522264
  • Cコード C0097

内容説明

ナチスの“死の列車”から飛び降りたフェリックスとゼルダ。九死に一生を得た二人だったが、命からがらたどりついた森のはずれでは、さらにショッキングなできごとが…。いったい、だれが味方で、だれが敵なのか?スリリングな展開の連続、そして待ち受けるは衝撃の結末!!『フェリックスとゼルダ』の続編。

著者等紹介

グライツマン,モーリス[グライツマン,モーリス] [Gleitzman,Morris]
1953年イギリス生まれ。16歳の時にオーストラリアに移住。さまざまな仕事を経験したのちに、キャンベラ大学で文章作法を学ぶ。その後、テレビ番組・舞台の脚本、新聞・雑誌のコラムや、子どもの本を執筆。児童書では30冊以上の作品があり、厳しい環境におかれた子どもを、ユーモアあふれるタッチで描くことで知られる

原田勝[ハラダマサル]
1957年生まれ。東京外国語大学卒業。英語圏の児童書・YA作品の翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

めしいらず

62
幼い子供たちの世界には何の関係もない、宗教や政治、国家間の思惑。でも思いとは裏腹に、それらは子供たちの心に土足で上がり込み、メチャクチャに蹂躙し、深い深い傷痕を残してゆく。ゼルダの無鉄砲ぶりにヒヤヒヤ、イライラしながらも、両親を失った彼女の「思い出って楽しくなくて、悲しいでしょ?」と過去に心を閉ざす言葉に、その闇の深さを知る。ほんの少しだけ平穏を感じたその矢先、唐突に訪れる衝撃的な別れ。悪意の渦に自ら飛び込もうとし、寸前で踏み留まる主人公。そのやり場のない怒り。哀しみの行方。辛いけれど続編が読みたい。2014/02/22

ケロリーヌ@ベルばら同盟

30
フェリックスはもう神様にはお願いしない。拠り所にするのはリッチマル・クロンプトン。イギリス人の彼女が書く物語の中の腕白で勇敢で自由な少年たち。フェリックスの豊かな想像力をもってしてもわからない。悲しいことがこんなにたくさん起きるとわかっているのに、なぜ、人間は戦争を始めるのか。死の列車から命からがら逃げ出して、それでも恐ろしい危険は去らない。ゼルダ。幼く生意気で優しく賢いゼルダ。この子の手だけは放さない。フェリックスは闘う。彼の武器は物語を語る力だ。愚かな憎しみに支配される人々に二人の証拠を突きつけるのだ2018/08/07

杏子

17
『フェリックスとゼルダ』続編。一冊目よりもさらに辛い展開に… 戦争は、誰の身にも深い傷跡を残していく。そして痛みと悲しみの中から強い怒りがこみあげてくる。両親がナチスだった少女ゲルダも、親兄弟をナチスに殺されたユダヤの少年タブも、ドイツ人に恐怖を覚え、言いなりになって自らユダヤ人を嘲るポーランド人の少年シリルも… 怒りの連鎖はさらなる悲しみを生んでしまう。すんでのところで、同じように怒りと復讐心にかられ、暴動を起こそうとしたフェリックスだったが… 最後の最後であることによって救われた。物語にはまだ続きがあ2013/11/03

くりこ

9
フェリックスは頑張った。私だったらとっくに死ぬことを選んでいただろう状況を耐えて、ゼルダを励まし、想像力で自分もゼルダも奮い立たせ、どうしてこんなに頑張れるんだろうと思うほど頑張った。それなのに、この戦争はほんのちょっとも彼らに情けをかけてくれない。容赦なくフェリックスに絶望を見せるんだ。辛く、酷いラスト。どうして。わずかな希望すらも見えないラスト。ぜひ、3作目と4作目も翻訳して欲しいです。フェリックスが受けた傷は癒えることがあるのだろうか。悲し過ぎる。2017/07/10

るりこ

8
一頁一頁をめくっていく事に、感じるのは、何ともいえない緊張感。重い。淡々とした文が内容の重さをさらに重くする。たった10才と6才の子達が、なんでこんな思いをせねばならないのか。辛い。辛すぎる。心がしめつけられる。忘れてはならない事実。人に本を勧めるのは好きではないが、これはどの人にも読まれてほしい。2013/10/17

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