ヒトラー・ユーゲントの若者たち―愛国心の名のもとに

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 223p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784751522172
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8098

出版社内容情報

●内容紹介(版元ドットコムより)
ナチス躍進のかげには、ヒトラー・ユーゲントの存在があった。小さなナチス党員となるべく教育された子どもたちは、何を思い、どう行動したのか?

内容説明

ナチス躍進のかげには、ヒトラー・ユーゲントの存在があった。小さなナチス党員となるべく教育された子どもたちは、何を思い、どう行動したのか?ニューベリー賞銀賞受賞作。

目次

プロローグ 利用された殉教者
第1章 待ちこがれていた救世主
第2章 祖国のために
第3章 ナチスの教育
第4章 水晶の夜
第5章 より強く偉大な国にするために
第6章 ポーランド侵攻とホロコーストの始まり
第7章 異常な任務をあたえられた普通の人々
第8章 反旗をひるがえした若者たち
第9章 彼らはどう死ぬべきか知っていた
第10章 愛国心の名のもとに

著者等紹介

バートレッティ,スーザン・キャンベル[バートレッティ,スーザンキャンベル][Bartoletti,Susan Campbell]
アメリカ・ペンシルヴェニア州生まれ。大学卒業後、教職につくが、そのかたわら、読み物や絵本を発表。1997年、教師の職を辞して、作家活動に専念。近年はアメリカの炭鉱町の生活や、アイルランドの大飢饉など社会的なテーマを扱ったノンフィクション作品を多く発表している。ヒトラー・ユーゲントを扱った『ヒトラー・ユーゲントの若者たち―愛国心の名のもとに』刊行後、高い評価を受け、ニューベリー賞銀賞をはじめ、数多くの賞を受賞している

林田康一[ハヤシダコウイチ]
1952年、東京に生まれる。東京大学文学部英米文学科卒業。出版社勤務の後、企画・翻訳に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Nobuko Hashimoto

42
児童書ってすごい。内容は密なのだが、子どもでも理解できる言葉で綴られている。ヒトラーは確かにカリスマ的指導者であり、確信的にドイツ民族を至上とする強い国家をつくるために、彼がその構成員とみなさない者を徹底的に排除し、それを欧州中に拡大しようとしたのだが、子どもや若者もそれを熱狂的に支持していた。そのことを可能にした仕掛けや過程を、証言を織り交ぜて濃密に紹介している。ただ、欲を言えば年表や図、写真、証言者の紹介一覧などが欲しい。特にこういう歴史ものには、年表は内容の整理と振り返りのために必須じゃないかな。2020/10/07

たまきら

32
私たちは、歴史から学ばないで、堂々巡りをしているだけなのだろうか…最近の世界情勢を恐ろしいと感じるからこそ、世界中がもう一度学ぼうとしているのではないか…この児童書を読んでそう思いました。純粋な十代の頃、名誉ある死や早逝はかっこよく映ったものです。悲劇的な死を遂げたミュージシャンや、自殺したアイドルが自分の代ですが、戦争体験者が語るのは「木口小平は死んでもラッパをはなしませんでした」。若いうちに多角的に物事をとらえ、疑うことを覚えてほしい。美しい仮面をつけたものに、利用されて欲しくないから。2020/01/14

Lumi

21
ナチス政権下『ヒトラーユーゲント』という少年たちの組織が存在した。大人たちの干渉しない、子供たちだけの組織。夏のキャンプ、本格的な戦争ごっこ、隊服など子供たちの心を満たす要素が満載の組織。子供たちは次々と組織に入隊する。だんだんヒトラーユーゲントの力は増し、教師も恐れる存在となっていく。ヒトラーユーゲントに入隊しない子供は宿題を増やされたりする。 ついにはヒトラーユーゲントへの入隊は強制的なものとなる。戦争末期には15・6の少年達が銃を手に前線へ出向いた。2020/08/19

Cinejazz

11
ヒトラ-・ユーゲント(ヒトラ-青年団)は、ヒトラ-への忠誠をナチスによって洗脳され、ドイツを勝利に導くため憎悪と殺戮を奨励された、十代の若者たちの痛ましくも悲壮なドキュメントです。アーリア人とユダヤ人、弾圧と侵略、迫害者と犠牲者など、戦争が生み出す狂気は、人間の愚かしさの極限を見せつけられて、胸をえぐられます。「白バラ」の抵抗運動が示したように、ドイツの全ての若者の心が、ナチスによって毒されてはいなかったという事実は、尊い犠牲の果ての救いと慰めとなりました。 2020/01/27

つき

11
「愛国心」という大義名分のもと、ドイツの若者たちに施されたナチスの教育(洗脳)が、知る力、考える力、批判する力を奪っていったことに恐ろしさを感じる。 ヒトラー・ユーゲントたちは、ゲットーや収容所の現実を知ることはなく、また知ろうとしなかったそうだ。「故意の無知」がいかに罪深いものかなど、たくさんのことを考えた。 ヒトラー・ユーゲントでありながら、混沌で邪悪な政治から目を背けるのは卑怯なことだと、自分の政治的な考えに妥協をしなかったゾフィーが愛読していた、ドイツの詩人 ハインリヒ・ハイネの『本が焼かれるとこ2017/04/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/943330
  • ご注意事項

最近チェックした商品