黒いバイオリン

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  • サイズ B6判/ページ数 39p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784751518908
  • NDC分類 K949
  • Cコード C8797

出版社内容情報

病気の妹を気づかう兄のやさしさと、生きることへの喜びがあふれだす、スウェーデンの人気コンビ、スタルク&ヘグルンドの絵童話。  小学校低学年~中学年

内容説明

病気の人と話をするのは、むずかしい。なにもかも、むなしく聞こえる。うそっぽくて、どこかまちがっている感じがする。ぼくは、むかしパパがドイツで買った黒いバイオリンを手にとった。―妹を気づかう兄のやさしさと、生きることへの喜びがあふれだすスタルク&ヘグルンドの最新作。

著者等紹介

スタルク,ウルフ[スタルク,ウルフ][Stark,Ulf]
1944年生まれ。スウェーデンの人気児童文学作家。1993年に意欲的な作家活動に対しておくられるアストリッド・リンドグレン賞を、1994年に『おじいちゃんの口笛』(ほるぷ出版)でドイツ児童文学賞を受賞

ヘグルンド,アンナ[ヘグルンド,アンナ][H¨oglund,Anna]
1958年生まれ。スウェーデンの人気絵本作家、イラストレーター

菱木晃子[ヒシキアキラコ]
1960年生まれ。慶応義塾大学卒業。現在、スウェーデンを中心に北欧児童書の翻訳に活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

浅葱@

46
病気の妹にせがまれ、お父さんの黒いバイオリンを奏でる兄。バイオリンの音色に思いが込められていく。死神まで聞きたくなる〈命への愛〉を弾き続け朝を迎える。にっこりほほえむ妹、サーラ。それにしても死神さんは仕事に疲れていたのかしらん。ちょっといい人ぽかった。最後が命が始まる朝になって良かった。2014/06/27

ちえ

34
スタルクはスウェーデンの児童文学作家。『おじいちゃんの口笛』『おねえちゃんは天使』等、心に残る作品が多く翻訳されている。〈病気の人と話をするのはむずかい。なにもかも、むなしくきこえる〉病気の妹を気遣うお兄ちゃん。壁にかかっている黒い古いバイオリン。読みながら幾つかの事を思い出した。心に哀しみが満ちてきて、それなのに読み終わると心は凪いでいた。バイオリンの奏でる〈悲しみ〉〈さびしさ〉〈喜び〉〈命への愛〉。心に満ちては引き、満ちては引きして私の哀しみも洗われるように。2024/09/22

かもめ通信

20
「病気の人と話をするのは、むずかしい。なにもかも、むなしく聞こえる。うそっぽくて、どこかまちがっている感じがする。」そう思いながらも、病に伏せる妹の傍らにいつもいて、ちゃんと息をしているか、顔色はどうか、どんな話をしたら喜ぶかと、気遣う「ぼく」。ある夜、妹にせがまれて壁に掛けてあったヴァイオリンを手にすると……。 優しくて、切なくて、少し辛くて、しみじみ嬉しい……そんな物語。2014/06/28

Cinejazz

10
〝ぼくの妹サ-ラ。サ-ラは病気で寝たきりだ〟・・今日もぼくは、ずっとサーラの傍に坐っていた。パパとママはサーラいおやすみを言い、薬を飲ませた。「電気を消していいよ、何かあったら、呼んでおくれ」とパパ。「何かって?」「パパにも分からない」〝 病気の人と話をするのは、むつかしい。何もかも、空しく聞こえる〟・・「バイオリンを弾いて」とサーラの囁く声がした。 ぼくは、昔パパがドイツで買った<黒いバイオリン>を手にとった・・・妹を優しくいたわる兄と死神との対話、生きることの喜びを奏でる、命への愛の調べが響きわたる。2022/09/02

ヒラP@ehon.gohon

6
不意に妹がバイオリンを弾いてっていう。 昔父が買ってきた黒いバイオリン。 自分では弾けないっていうと、それでもいいっていう。 ひどい音で「悲しみとさびしさ」って即興曲を弾いたら、死神が来てしまった。 死神がもっと弾いてっていうから、だんだん楽しいことを思い出して、曲が明るくなったら、死神はいい気持になって夜の明けるのも忘れて眠ってしまった。 妹は元気になったし、死神は姿を消した。 モミの木のカラスも飛び去って行ってしまった。 お兄さんの心象風景のような物語です。 とても繊細な優しさを感じました。2011/09/13

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