出版社内容情報
第1次世界大戦下のイギリス。ごくふつうの若者たちが戦争にとりこまれてゆく姿を、被害者でも加害者でもない視点から淡々と描く。 中学生~一般
内容説明
ときは1914年。イギリスの片田舎でめったに村の外へ出ることもなく、農作業とサッカーに明け暮れる4人の若者にとって、折しも勃発した第一次世界大戦に志願することは、胸おどる冒険とうつる。こうした若者たちを新聞や教会の牧師、村の老人たちがいっそうあおりたて、若者たちは、サッカーに熱中するのと同じ単純な熱い気持ちで、つい、ウカウカと志願してしまうが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
22
「戦争をやめた人たち -1914年のクリスマス休戦」を読んで、気になっていた本です。 「戦争をやめた人たち」で、美化されたクリスマス休戦の実情がこうだったのだろうかと、思い直しています。 やっぱり戦争は命の奪い合いです。2022/12/28
まる子
21
『戦争をやめた人たち -1914年のクリスマス休戦-』との違いで読んでみた。第一次大戦のドイツ軍とイギリス軍。イギリスの若者は戦争に行くのが格好いい事だと思って。兵役志願する。街のあちこにちは、男性だけではなく、女性の志願兵のポスターまで。クリスマスには敵味方なしで賛美し、プレゼントの交換、サッカーをするも、その後の彼らはやはり…。それが戦争だと、きれいな話しすぎてはいなかった。2022/07/10
あおい
18
1914年イギリスの片田舎でサッカーに明け暮れる4人の若者がいた。権力者達はポスター、集会、あらゆる手段を使いあおりたて冒険に憧れる彼らを戦争へと送り出す。彼らは自分が何故志願したか明確な理由を持たぬまま…。イギリス兵とドイツ兵のクリスマスのエピソードが素敵なだけに現実が悲しい。2016/05/10
けんちゃん
16
読友さんからのご紹介本を探していて、同じ作者の作品に出会いました。なんともつらいお話でした。サッカーに明け暮れるイギリスの少年たちが、冒険気分で志願。あれよあれよという間に戦争の前線へ。向き合ったドイツ兵と共に迎えるクリスマス、そして戦争の現実が少年の目を通して描かれます。また第一次世界大戦に巻き込まれていく社会の状況が、次々に紹介されるプロパガンダでよくわかります。戦争を望み、喜ぶ人は誰もいない、では誰が悪いのか…なんで戦争が起こるのか…多くの子どもたちに読んで欲しいです。2011/08/02
ヒラP@ehon.gohon
10
【再読】大人のための絵本2023/01/12