出版社内容情報
◆名古屋の人はなぜ小倉トーストが好きなのか?
◆カレーの元祖が大阪に多いのはなぜ?……
〈”県民食”に風土と歴史あり〉
日本全国の土地土地で人々のおなかを満たしてきた22の食べものを深掘り。
”あの美味しいもの”への理解と愛が深まる、食文化・教養エッセイ。
内容説明
土地土地で食いしん坊たちのおなかを満たしてきた22の食を深掘り。日本全国の“旨いもん”への知識と愛が深まる、食文化・教養エッセイ集。
目次
道東ではなぜ牛乳豆腐が生まれたのか?
岩手ソウルフードにはなぜ、三つも麺類があるのか?
忘れられない、十和田湖のきりたんぽ
山形の食文化は、なぜ特別なのか?
信州蕎麦は冷たいのが正解?
金沢の醤油はなぜ甘い?
東京人はなぜ讃岐うどんを愛するのか?
東京と紅茶は相性が悪いのか?
浦和はなぜウナギが名物なのか?
名古屋人はなぜ小倉トーストが好きなのか?〔ほか〕
著者等紹介
阿古真理[アコマリ]
作家・生活史研究家。1968年兵庫県生まれ。食のトレンドと生活史、ジェンダー、写真などのジャンルで執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
123
テレビのケンミンショーに出てくる食のエピソードを解説するような、肩の凝らなさを楽しんだ。なぜ冷麺や豚骨ラーメン、小倉トーストにハード系パンなどが各地に根付きソウルフード化したのか、題名通り大胆に推理していく。自分の経験や調査から論じるので全てが正しいとは思えないが、食に関する大著のある筆者が語るだけに「なるほど」と同意してしまうのだ。特に関西でのミックスジュース人気や、小さな店に意外と旨いカレーがある理由などは、大阪在住時を思い出して納得させられる。こうしたトリビアの積み重ねが、本書のうま味を増していく。2023/06/25
岡部敬史/おかべたかし
89
「大胆推理!」というのが、生きてたなー。いろいろ気づきがあったのですが「東の朝炊き、西の昼炊き」ということばを初めて知った。これはかつて1日に一度しか米を炊かないときに、関東は朝、関西は昼に炊いていたという。それが遠因となって関西では朝ごはんにパンを食べる人が多いのではないかという推理。よく言われる「関西人は新しいもの好きだから」よりよっぽど説得力がある気がしましたよ。2023/11/06
canacona
30
ケンミン食についてのあれこれ。なぜ、と書かれているが、そんなに推理してる感じはなかったけど、エッセイとして面白かった。うちは実家が東北なので淡口醤油を使う習慣がなく、むしろ色を重視して塩分多めにする意味あるかな?くらいに考えていたので、著者が淡口醤油を使って素材の味がよく分かって驚いたとのことで、興味が出てきました。使ってみようかな~。2023/06/20
山田太郎
23
いろいろよく調べてるもんだと感心しながら読む。九州遠いということで、佐賀とか大分なし。福岡のところなんかわかるようななんだこれというか。けっこうなるほどと思ったりしたので、いいのではないかと思った。東京の醤油下品なのかとなんとか、うどんがおいしくないと言われ続けてというかすりこまれてますが、一度どれほどのものか食べてはみたいのだけど。2023/07/30
焦げタコ
22
大学の図書館で借りたやつ、筆者が実際に食べた経験と様々な媒体から調べた情報を交えて推測や感想を書いている本。 正直情報の出元が微妙な物ばかりなので歴史などの推測話は話半分に見ていたが、面白いのは筆者の体験を交えた食事話。 長崎での修学旅行とカステラや和菓子の話や、市販品のサーターアンダギーが苦手だったが沖縄の手作りはとても美味しかった話、東京に出てミックスジュースがあまり無かった話。など体験を交えた話は面白い物ばかりだった。 広島県民としては、広島のお好み焼きを気に入ってくれた話は嬉しかったし、2023/06/24