出版社内容情報
「いい詩は、その言語を使って生きる民族の、感情・理性のもっとも良きものの結晶化」
詩的世界の多様さ、現実に根ざしつつ生み出された作品の面白さは、時代を超え、今もなお心に響く。
豊潤で余韻に満ちた茨木のり子の名訳で贈る珠玉の詞華集。
【解説】若松英輔さん、斎藤真理子さん
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隣国の多彩な現代詩人十二人の、発想豊かな六十二篇を、日本を代表する詩人・茨木のり子が編み、翻訳した。
刊行から三十余年。
韓国文学の真髄ともいえる簡潔で奥行き深い言葉できざまれた詩的世界は、時代を超えて心に鮮烈に響く。
内容説明
隣国の多彩な現代詩人十二人の、発想豊かな六十二篇を、日本を代表する詩人・茨木のり子が編み、翻訳した。刊行から三十余年。韓国文学の真髄ともいえる簡潔で奥行き深い言葉できざまれた詩的世界は、時代を越えて心に鮮烈に響く。第四十二回読売文学賞(研究・翻訳賞)受賞作。
目次
姜恩喬
金芝河
趙炳華
洪允淑
李海仁
申庚林
河鐘五
黄明杰
金汝貞
黄東奎〔ほか〕
著者等紹介
茨木のり子[イバラギノリコ]
1926年、大阪生まれ。詩人、エッセイスト。1950年代より詩作を始め、53年に川崎洋とともに同人雑誌「櫂」を創刊。日本を代表する現代詩人として活躍。76年から韓国語を学び始め、韓国現代詩の紹介に尽力した。90年に本書『韓国現代詩選』を発表し、読売文学賞を受賞。2006年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かふ
15
韓国では一般人がマイ・ベスト的なアンソロジーを作って楽しむという(マイ・ベスト・カセットのようなものか?)。そこにいい詩を人に伝えたいという気持ちが自由詩が読まれていることなのかもしれない。韓国語を勉強した著者がそんな韓国詩を伝えたいと思うアンソロジーに対しての気持ちがいいと思った。まったく知らない詩人や名前だけは聞いたことがある金芝河の豪快な詩が面白い。また日本では俳句や短歌を誰でも作るように、韓国では自由詩がそんなようなものとして根付いているような大げさな詩ではなくカジュアルな詩としての存在。2024/07/25
チェアー
8
巻末の斎藤真理子さんの解説で、茨木のり子が原詩を省略したり、言葉を付け足したりして、「茨木のり子の詩」にしていたことが明かされる。そして、それには理由があり、彼女にしかできないことでもあったと。茨木のり子は日本に日本人としてこれらの詩を伝えるためには、どんな言葉を使うのか、という意識が強かったことは間違いない。伝えたい、という強い気持ちがそうさせたと言える。 2023/01/14
Shun'ichiro AKIKUSA
3
茨木のり子の訳が原詩を切り落としたもの、という斎藤真理子の指摘は衝撃的だ。2022/11/02
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