出版社内容情報
《「選ばれる学校」、「選ばれない学校」の分断を乗り越えるために》
「学校選択の自由と多様化」を名目にすすむ公立校の統廃合。そして、社会的・経済的に「学びの機会」に恵まれない子どもたち――。
「新自由主義」に導かれた現下の教育システムにメスを入れ、公教育のより良い未来のために新たな道をさぐる提言の書。
《教育は、だれのものなのか》
機会均等により学力向上を追求した戦後の「メリトクラシー」から親の経済力と価値観が子どもの学力を決める「ペアレントクラシ―」へ。
学区制廃止、中高一貫校の導入などで広がる学校の二極化と学力格差……。
教育という公共財が明らかに機能不全を起こすなか、今こそ考えるべきこととは。そして、進むべき道とは。
《「公正」の原理こそが、公立学校を蘇生させる》
PISA(OECD生徒の学習到達度調査)で上位成績を収める国々は、いずれも学力格差を縮める施策を採っている。しかし、日本では格差是正の動きはほとんど見られない。「成果主義」「競争主義」を掲げる方向性が変わらなければ、教育現場での努力にもおのずと限界がある。
「卓越性を求める教育」から「格差をなくす教育」へと舵を切るために、今できることとは何か?
<岐路に立たされた「戦後教育」のその先を見据えて>
内容説明
「選ばれる学校」、「選ばれない学校」の分断を乗り越えるために。「学校選択の自由と多様化」を名目にすすむ公立校の統廃合。そして、社会的・経済的に「学びの機会」に恵まれない子どもたち―「新自由主義」に導かれた現下の教育システムにメスを入れ、公教育のより良い未来のために新たな道を探る提言の書。
目次
1部(メリトクラシーからペアレントクラシーへ;新自由主義的教育改革とは何なのか?)
2部(お受験狂想曲―卓越性をめぐる親子ぐるみのたたかい;学校選択制のいま;小中学生の学力格差―学校間格差の顕在化;高校の学区制―高校教育の変動の視点から;高校教育の現在―卓越性と公正のはざまで;多様か、複線化か―学校体系のゆくえ)
3部(より公正な教育を求めて―学力格差を撃つ;公教育のこれから―アミタリアンをつくる)
著者等紹介
志水宏吉[シミズコウキチ]
1959年兵庫県生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了(教育学博士)。東京大学教育学部助教授を経て、大阪大学大学院人間科学研究科教授。専攻は、学校臨床学、教育社会学。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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