内容説明
多くの人々がふつうに英語を話すフィンランド。それを支えるのは、独自の学校教育の在り方だ。どんな授業、どんな教科書でそれが可能になるのか―喫緊の“英語教育改革”を乗り切るヒントとなる一冊。
目次
第1章 町のふつうの人がふつうに英語を話す
第2章 フィンランドもかつては文法重視、訳読重視だった
第3章 驚きの小学校英語教育―分厚いワークブック
第4章 中学英語もすごい、高校英語はもっとすごい―身近な問題を論じ合う
第5章 先生はこうやって教えている―教師の自律性のある授業
第6章 フィンランド方式がうまくいった理由―教師は教えるプロ
終章 フィンランドの英語教育から何が学べるのか―日本の未来の英語教育への示唆
著者等紹介
米崎里[ヨネザキミチ]
2013年、兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科博士課程修了。学校教育学博士。現在、甲南女子大学文学部英語文化学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yutaro sata
11
フィンランド人は会う人会う人英語が喋れるので、学校で一体何をやっているんだろう、という疑問から書かれた本。学校環境も、練習も充実しているという。2022/05/15
呼吸器内科医K
4
英語ができるようになるためには、圧倒的な練習量が大切。フィンランドは教科書の作りからもうそうなっている。また教員のレベルが質的にも社会的にも高い。優秀な学生が医学部に一極集中している日本とは大違いだ。教科書がしっかりしていると教員の負担が少なくて済むというのも目から鱗だった!2021/01/26
ダイキ
4
日本との決定的な違いは、教科書が分厚くて内容が充実していることと、授業のスタンスでした。暗記よりも、さまざまなアクティビティを通して英語に触れさせていました。もちろん覚えないといけないこともありますが、そういうのは小学校からしっかり学んでいるようです。何より教師の英語力が高いことも重要な要素でした。2020/11/03
Mipyu
3
フィンランドでは、教員になるのは狭き門で、専門的知識と経験が問われる。教員の労働環境、研修制度の充実により、教員が専門知識のアップデートが可能。無料で配布される教科書に必要な学習内容と学習レベルに応じたワークが網羅されている。少人数制で、早い段階からデジタル教材を導入などなど、国が教育に力を入れ、予算を当てている。 などなど。ライティングや文法も小学生低学年から段階的に教えているという。 私自身英語を学び続けているし、娘は小学校で教科書を使った授業が始まっているので、身近なテーマとして興味深かった。2021/10/28
えっせんしゃる
3
まず教職課程を受けられる人が志望者の中の10%程度という時点で「とりあえず教職とった」と言える日本とは大違い。教師が自分自身の仕事に満足してるというのも、「仕事のストレスで血圧が上がった」と言う日本の教師とは随分違う。やはり国がもっと教育に投資しなければならないと再確認した。2021/03/03
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