内容説明
「前世は日本人だった」アメリカ人男性が描く“食と歴史と祭り”に彩られた東京・下町の刺激的な日々―東京・人形町に暮らす米国人グルメガイドの食べもの探検記。
目次
第1章 ポートランド生まれのヘンなガイジン
第2章 妻とふたりの下町暮らし
第3章 商店街、デパ地下、築地市場での買い物
第4章 ちょっと何処かで食べたくなったら
第5章 本当の鮨に出合う
第6章 なにより蕎麦が好き!
著者等紹介
コンクリン,デヴィッド[コンクリン,デヴィッド] [Conklin,David]
1959年米国オレゴン州ポートランドで生まれる。日本食文化史研究家。和食コンサルタント。江戸下町グルメツアー主宰。2007年に日本人女性と結婚。オレゴン州立大学およびマサチューセッツ大学アムハースト校にて経済学士、北米で有数の日本文化研究機関であるポートランド州立大学大学院で日本史学の修士号を取得。研究テーマは「日本食文化史とグローバリゼーション」。人形町町会青年部に所属
仁木めぐみ[ニキメグミ]
翻訳家。東京出身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ホークス
42
米国ポートランド出身の著者による食体験記。日本女性と結婚し、人形町に住む。米国人らしい大らかさと好奇心に加え学究的。食材や料理の解説もマニアック過ぎず、無理しない快適さを感じる。糠漬けは自分で作るほどで、くさやも大好き(納豆はダメ)。日本の包装の過剰さを危ぶみながらもその美しさを愛でる繊細さが良い。ミシュランはあくまで欧州基準に過ぎないとの説明には誠意がある。大阪で度々「バースさんや」と言われ、恥ずかしさと誇らしさを感じる著者が微笑ましかった。蕎麦食を世界に普及させる活動は素晴らしいと思う。2019/03/10
ジュール リブレ
30
人形町在住のアメリカ人 コンクリンさんの江戸食べ歩き。オフィスエリアに近いので、知ってるお店もちらほら。神田祭で神輿を担ぎ、箸をうまく使いこなして蕎麦をすすり、出汁の種類も使い分け。日本人より日本人かも。2018/04/01
メルル
24
アメリカ人のコンクリンさんが、日本についての論文を書くための研究しているうちに日本の文化や食の虜になり、日本で日本人のような生活をする食エッセイ。日本の飲食店にある英語のメニュー。著者には何が何やらわからないものらしい。日本語のメニューの方が分かり易いという現実は重く受け止めた方がいいのかも。蕎麦屋で外国人が上手に蕎麦を啜る光景に出くわせばきっと眺めてしまう。日本に住んでいる外国人に興味深々な日本人もちょっと面白い。2017/12/14
たんぽぽ
20
「英国一家、日本を食べる」みたいな感じかな?と思ったのですが、コンクリンさんは日本を学んで来日し、日本女性と結婚して日本橋に暮らすアメリカ人。 焼き鳥、すし、そば、日本酒を愛し、自転車で下町を走って気楽に楽しめる美味しいお店を探す。 築地に通って魚を求め、昆布、鰹節の専門店で薀蓄を学ぶ。 コンクリンさんの好奇心と、目標に向かって続ける真面目な努力に頭が下がる。地道に学ぶことを楽しんでいるところ、変なガイジンと珍しがられることも面白がっているところに好感が持てる。東京ミシュランの評価への感想にも共感する。2018/08/18
yyrn
12
マイケル・ブースの「英国一家、日本を食べる」(13)とも、マシュー・アムスター・バートンの「米国人一家、おいしい東京を食べ尽くす」(14)とも違うのは、米国人の作者が渡日以前から日本の食文化に高い関心を持っていて大学で勉強したことに加え、日本人の女性と結婚して日本の下町で暮らし、自ら台所に立って日本の日常的な料理も作ってしまう点で、私より日本の料理にも、食に関する情報にも、美味しいお店にも詳しいのには正直、マイッタ。鮨や蕎麦へのこだわりも敵わない。文章は拙いがそれが素人っぽくてイイ味を出していると思う。2017/12/21