破損した脳、感じる心―高次脳機能障害のリハビリ家族学

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 220p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784750512228
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

夫がある夜酔っぱらって後頭部を強打。生死の境をさまよい、高次脳機能障害を抱える身となった。著者は看護師も舌を巻くスパルタ・リハビリ師となって、見事な復活をサポート。運と努力と絆で高次脳機能障害を乗り切った家族の記録。

内容説明

夫はジキルとハイド。計算はできないけれど、俳句を作る。左も右も言えないけれど、映画を論じる。脳の不思議と知性の無限。夫の脳は私が治す―。運と努力と家族のがんばりで、高次脳機能障害を乗り切った家族の記録。

目次

1 脳外科病棟に緊急入院(深夜の電話;緊急手術;出血が止まらない;気になる着歴 ほか)
2 リハビリ専門病院での日々(転院の日々;明らかになる後遺症;リハビリの目標;病院暮らし ほか)

著者等紹介

犬塚芳美[イヌズカヨシミ]
1952年、愛媛県生まれ。京都工芸繊維大学卒業。京都市にてブティックを経営するデザイナーで、タウン誌などに映画評を寄稿している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒラP@ehon.gohon

14
高次脳機能障害というものが、どういうものでどのように対処したら良いのか、未知で未解決の部分も多いだけに、悪戦苦闘を自力で乗り越えられた著者の犬塚芳美さんには感動しました。多機能型事業所で働くものとして、何が利用者さんにとって必要か、心して向き合いたいと思います。2018/05/21

アルカリオン

10
患者の家族による闘病記。病院対応等について、読者が一般化して読んでしまうと誤解のもとになりそうな箇所もあるが、当事者として必死に取り組んだことは良く伝わってくる。脳卒中等でなく、飲酒後の偶発的な転倒事故による受傷とのこと▼一般向けというよりは、医療従事者が患者家族の本音・不安・不満等を理解するために読むのに適した本だと思う。2021/03/13

テンハル

6
【タイトル買い】著者の知人のスピーチ「人生には上り坂と下り坂がある。この二つはすぐに思い出すが、もう一つの大事な坂を忘れている。それが“まさか”という坂です。ほんとうの力をためされるのは、この坂に出会ったときです」。50代という人生の円熟期に著者を襲った“まさか”。赤裸々に吐露される介護する側の心情に、いろいろ考えさせられました。明日も続くと思っていた日常が突然崩れた時に、自分の真価が問われるのであれば介護する側でも、介護される側でも、明日には「なんでもない日常」がやってくると信じる強さが欲しい。2013/09/10

マックス

3
地元の図書館には医療関係とは別に闘病記コーナーが設けられている。ある日突然夫が入院し高次脳機能障害になったらどうするのか?私としては日常的に見ている光景でも家族にとっては何もかもが初めてで見えない将来に不安を覚えるばかりである。また家族と医療従事者との意見の相違があり悩むこともしばしばあり身につまされる。左右障害に失算が顕著のゲルストマン症候群に加えて視野狭窄があり言語聴覚療法がなかなか進まない中でSTが視野を広げる訓練をしたのには驚いた。院内のリハビリには限界がある。そこをどう工夫するかのヒントになる。2017/03/04

huyukawa

2
病院で働く際、家族や本人がどのように感じるかを考えることは多い。その意味でたいへん参考になり、なおかつ勉強になった。2013/07/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/5476348
  • ご注意事項