出版社内容情報
北アイルランド,ウェールズ,スコットランドそしてアフロ・カリブ,南アジア,中国系など,イギリス国内の民族問題を「地域」と「移民」の二重性でとらえ,さらには経済問題としてではなく「教育」「文化」的側面から概観する。
1章 「古い」民族問題―地方分権にゆれるイギリス
2章 「新しい」民族問題―累重的な「民族隔離」にゆれる地域社会
3章 「外国人」の「排除」と「同化」のリフレイン
4章 ナショナル・アイデンティティ形成の「戦術」と「限界」―「社会統合」から「文化統合」へ
5章 「新しい社会」への模索―「神々の闘争」としての地域社会
目次
1章 「古い」民族問題―地方分権にゆれるイギリス(「地方分権」とは―「分解」の危機含む「分権」の実像;「言語」の火だねをもつウェールズ;泥沼の「宗教戦争」北アイルランド;地域社会と比較文化のパラダイム)
2章 「新しい」民族問題―累重的な「民族隔離」にゆれる地域社会(戦後移民の一般理論と特定地域への「集住化」;イギリス社会へのアフロ・カリブ系の登場;都市をうめつくした南アジアの移民労働者;中国系の移民―「返還」にゆれた香港;マイノリティのグローバルな活動とローカルな意識)
3章 「外国人」の「排除」と「同化」のリフレイン(「国家」の誕生とともに始まる「外国人」問題;戦後の移民統制の歴史―「外国人」排除の軌跡;「人種関係法」の「成果」―「外国人」同化の方法;同胞諸国の「圧力」―アメリカ、カナダ、EC;移民労働者をめぐる全国的差別の動向)
4章 ナショナル・アイデンティティ形成の「戦術」と「限界」―「社会統合」から「文化統合」へ(八八年教育改革法の概略;改革の前史―キャラハン演説とティンダル事件;教育改革をめぐる諸問題―「教育改革」による「統合」の実験;宗教教育にみるナショナル・アイデンティティ形成の戦術と限界―「文化統合」は可能か;中央集権化と「文化統合」の限界)
5章 「新しい社会」への模索―「神々の闘争」としての地域社会(「超国家」EUの誕生とイギリスへのインパクト;「多文化教育」から「ヨーロッパ大」のカリキュラムへ;「多分化」への危機含む「多文化」教育の現在;多文化社会のトラブル―結婚・離婚をめぐる文化の差;アジア的なもんおとヨーロッパ的なものとの対立―家父長制と個人主義)
著者等紹介
佐久間孝正[サクマコウセイ]
1943年生まれ、宮城県出身。1970年、東北大学大学院教育学研究科教育学専攻博士課程中退。立教大学社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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